2010年12月31日9:00
オークション方式で、借り手に個人が融資(金利設定)する、というビジネスモデルで話題を呼んだ米プロスパー(Prosper)が、その方式をやめることになった。
2006年設立以降サービス提供してきたスタイルをやめ、プロスパーが金利設定をするモデルに切換える。
しかし、プロスパーが金利設定するというモデルは、競合のレンディングクラブ(Lending Club)が採用しているものと同類になる。
それをあえてモデル変更したのは、借り手のニーズはすぐ融資してほしいというものが多いからだ。
とともに、融資する人たちはクイックリターンと、正確なリスク度合いが知りたいというニーズがあった。
融資する人がリスクを推測し金利や金額を設定するという、旧来のオークション方式は機能しなかったということでもある。
11月の融資額でみると、レンディングクラブは1,300万ドル強。プロスパーは260万ドルでレンディングクラブが圧倒している。
ただし、残高ではプロスパーが2.13億ドルに対し、レンディングクラブは1.95億ドルだ。
プロスパーの金利は、信用度が高い人は7.6%、低い人は35.86%となっている。シンプルになった与信プロセスは、多くの顧客獲得につながるだろうか。個人間融資市場にオークションモデルは適応しなくなっている。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。