2021年5月27日7:50
大日本印刷(DNP)は、ネットを利用したEC(電子商取引)が急速に広がるなかで、リアル店舗ならではの顧客の体験価値(CX:Customer Experience)や満足度を高める“次世代店舗”の構築・運営を支援するサービスをパッケージ化して、2021年5月26日に提供を開始すると発表した。
DNPは、独自の「P&I」(印刷と情報)の強みを生かし、ECとリアル店舗の双方に対して、マーケティングや売場づくり、販促施策・決済・BPO等に関するさまざまな製品・サービスを提供している。現在は、生活者と流通・小売業、製造業等とのコミュニケーションをリアルとバーチャルでシームレスにつなぎ、デジタルトランスフォーメーション(DX)によって商品・サービスの価値を高めるとともに、新しい買い物のスタイルや体験を生活者に提供していく「ストアDX」を進めている。その一環として今回、センシング機器等で取得するデータ、非対面のリモート接客に必要な技術とノウハウ、顧客の体験価値を高める施策などを組み合わせて、次世代の店舗づくりに取り組む企業が簡単・迅速に導入できる各種サービスをパッケージ化して提供する。
同パッケージは、大・中・小という店舗の規模に応じた基本フォーマットを用意しており、3つの要素で構成されている。
1つめは、リアル店舗での対面接客と、オンライン接客ツールを利用したリモートで対応する「ハイブリッド接客」サービスの提供だ。店舗でのCX施策を担当するプロフェッショナルな接客人材を手配し、各企業の店員に対して必要な研修・教育を実施。ニューノーマル(新常態)の構築が求められるなかで、生活者からのさまざまな要望に応えるオンライン接客にも対応している。DNPは、「次世代店舗づくり支援パッケージ」に関する経験が豊富な推進チームを組織化して対応する。
2つめは、生活者の「体験」に特化した空間設計・売り場づくりだ。生活者の購買行動(カスタマージャーニー)に基づいて、CX向上の売り場づくりを目指した店舗の空間設計から施工まで行う。
3つめは、来店客の行動・接客会話データを取得・分析する仕組みの提供だ。「DNP店舗内CX解析サービス」を活用し、店内に設置したカメラやマイクで来店客の行動データや店員との対話の音声データを取得し、潜在的な購買意識(インサイト)を分析して、複数の情報を表示するダッシュボードで可視化して企業に提供するそうあ。
DNPは、「次世代店舗づくり支援パッケージ」および関連する各種サービスを含めて、2023年度までに累計約20億円の売上を目指す。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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