2011年1月18日8:00
「EC決済、EC活用の最新トレンド」~ビットキャッシュ(BitCash)
デジタルコンテンツを中心に急伸する「BitCash」決済
インターネット上の汎用電子マネーの次なる展開は?
ビットキャッシュは1997年、国内企業としては初めてネットワーク型電子マネー「BitCash」のサービスを開始した。ひらがな16文字を、商品の決済画面で入力するだけで簡単に決済が行えるのが特徴だ。近年、オンラインゲームなどのデジタルコンテンツの成長に後押しされる形で、急激な成長を見せている。
契約する加盟店数は業界トップ
携帯コンテンツのマーケットに注目
「BitCash」は、ひらがな16文字のIDをBitCash決済フォームに入れることで課金を行うネットワーク型電子マネー。全国のコンビニエンスストアなどで手軽に入手でき、インターネットでの販売も実施している。
ビットキャッシュでは具体的な販売金額は非公表としているが、オンラインゲームなどのデジタルコンテンツを中心に市場が急激に伸びているため、同社のビジネスもそれと同程度の比率で成長が続いているという。契約する加盟店数も業界トップの数を誇る。
同社ではあと1~2年はデジタルコンテンツ市場の成長が続くと見ているが、その後は頭打ちになる可能性があると予測している。オンラインゲーム以外の分野ではソーシャルアプリなどの成長に期待しているが、この先どういった形で伸長するかは、まだ見極めが必要であるという。
また、Android対応スマートフォンやiPhoneの普及に伴い、これまで4,000億円の市場があった携帯電話コンテンツのマーケットが、どう動くかにも注目している。すでに携帯キャリアの公式サイトでもBitCashを利用しての課金が可能となったため、その部分も強化していく方針だ。
なお、以前は、物販などの分野に力を入れていた時期もあったが、最近はそれほど注力した営業は行っていない。
今後は利用シーンも大きな変化が生まれる?
コンビニ以外での販売形態も検討
同社では今後、ネットワーク型電子マネーの事業者ごとにより差別化が図られるだろうと予測している。なぜなら、ここ数年でネットワーク型電子マネーの利用シーンは従来から大きく変化することが想定されるからだ。その際のビットキャッシュの他社との差別化のポイントとしては、新分野でのサービスにいち早くBitCashを対応させることだと考えている。また、ソーシャルアプリの市場がさらに拡大すれば、今後は従来の主流であったコンビニエンスストア以外での販売も検討していかなければいけないと見ている。
同社では2011年も積極的に加盟店開拓を行い、500事業者程度の採用を目指していきたいとしている。