2021年9月29日8:00
ロイヤリティマーケティング(LM)は、共通ポイント「Ponta」のデータを基に顧客の価値観判別やターゲティングができるマーケティングソリューション「PERSONA+(ペルソナ プラス)」を提供している。同サービスの特徴や実績について、LMに話を聞いた。
記事のポイント!
①会員基盤拡大でより一層データベースマーケティングに注力へ
②「PERSONA+」の3つの特徴は?
③金融機関での実績が多い
④「+FINANCE」、「+FOOD」提供の背景は?
⑤金融や食以外への展開も見据える
⑥他社にはない強みとは?
⑦さまざまな業界でのリサーチデータをパネル化
⑧拡大推計を精度、さらなる分析の提供を目指す
5万人のPontaリサーチ会員から価値観セグメントを抽出
顧客データの受け渡しなく、価値観判別可能に
Ponta会員数は2021年8月末日時点で1億320万人、提携社数139社(9月1日時点)、利用できる店舗数は25万店舗(5月1日時点)となっている。LMでは、企業理念として「無駄のない消費社会構築に貢献する」を掲げている。その実現に向けて、ポイントを通じて集まるデータを活用することによって、最適な情報を最適な人に届けることを目指している。Pontaは2020年3月に10周年を迎えたが、会員基盤が広がる中で、より一層データベースマーケティングに注力できる状況になっている。
「PERSONA+」は、2020年12月からサービスを提供している。ビジネスデザイン部 鈴木沙綾氏は「企業のマーケティングを支援する中で、Pontaデータの強みとなる顧客の実購買だけではなく、人のコアになる価値観、いろいろなデータを把握して、セグメントの構築、コンテンツの制作、プロモーションまで反映する必要があり、『PERSONA+』を開発しました」と説明する。
「PERSONA+」は、5万人のPontaリサーチ会員に対し、価値観を構成する10の因子を特定する200設問以上のアンケートを実施。その結果をもとに企業の顧客を15の価値観クラスターに分類してペルソナを作成する。さらに、約1億300万人のPonta会員の固有の情報や購買データなどによる拡大推計モデルにより、Ponta会員を価値観でセグメントしている。価値観は、年に4回更新し、5万人のデータも提供から1年を機に更新を予定する。
さらに、既存顧客の価値観を知りたい企業向けに、4設問33選択肢で、価値観を精度70%で判別できるロジックを開発。企業の商品・サービスのニーズや満足度調査に判別ロジックを組み込んだリサーチを、Pontaリサーチパネルで実施することで、顧客データの受け渡しなく、価値観判別できる。
自社のペルソナに近いPonta会員にプロモーション可能に
金融機関、小売、メーカーなどが活用
鈴木氏は「PERSONA+」の特徴として、大きく3つを挙げた。1つめは、200設問以上のアンケート分析をした価値観セグメントだ。2つめは、価値観判別ロジックを開発していて、そのロジックを組み込んだリサーチで企業の顧客の価値観を判別できることだ。3つ目が約1億300万人に拡大推計をしているため、同サービスを活用する企業はペルソナを把握でき、同じペルソナにアプローチ可能なことである。
企業は、自社のサービス会員とPontaデータを掛け合わせ、価値観セグメントを自社の会員に付与し、顧客像を明確化できる。また、価値観判定により満足度の高い会員などを把握可能だ。さらに、自社のペルソナに近いPonta会員を選別し、プロモーションを行える。プロモーションツールは、メール、アプリをはじめ、郵送DM、SNSなど、デジタル・リアル問わず、さまざまな手段に対応可能だ。LMの特徴として、キャラクターの「ポンタ」をクリエイティブに活用できる点も挙げた。
事例としては現状、金融機関に採用されるケースが多い。金融機関は自社で基本属性以外のデータを保有していないケースもある。すでにPDCAを回す中でペルソナ像を把握し、顧客属性を分析したうえで、プロモーションに活用するバナーやランディングページを改善し、成果を上げたケースがある。また、小売やメーカーも活用している。
サービスの提供料金は、クラスター構成比、各クラスターのペルソナデータおよびクラスター付与した顧客の分析データを納品する「ベーシックプラン」が46万円からとなり、これにプロモーション費用などがかかる。
「+FINANCE」、「+FOOD(プラスフード)」を開発
企業の金融や食に関連したターゲット顧客像が把握可能に
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