取扱シェア3割を目指す楽天カード、フィンテック各社のクロスユースは順調に拡大(楽天決算説明会)

2022年2月21日9:00

楽天は、2022年2月14日、「2021年度通期・4四半期決算説明会」を開催した。楽天カード発行枚数は2.500万枚を突破し、2021年度のショッピング取扱高成長率は+25.3%となった。また、楽天カードと、楽天銀行、楽天証券などのクロスユースは順調に拡大しているそうだ。

全セグメントで増収を達成
2サービス以上のユーザーの比率は過去最高に

楽天では、2021年度、「インターネットサービス」「フィンテック」「モバイル」の全セグメントで増収を達成した。連結売上収益は過去最高の1.68兆円(前年比15.5%増)と2桁増収を達成している。また、グローバル流通総額は26.9兆円(前年比20.5%増)となった。グローバルメンバーシップは16億、国内は1億超となっている。

楽天グループの第4四半期の平均月間アクティブユーザー数は、前年同期比で12.2%増加。また、2サービス以上利用するユーザーの比率は過去最高の74.7%を達成している。

2021年度通期について説明する楽天グループ 代表取締役会長兼社長 三木谷 浩史氏

国内ECは10兆円を目指す
日本郵便とは「おまとめアプリ」提供

第4四半期の国内EC流通総額は、前年における巣ごもり需要、Gotoトラベルキャンペーンの影響にもかかわらず、 +4.7%前年同期比で着地した。また、年間では5兆円を突破し、前年同期比+10.4%と力強く成長している。また、第4四半期のショッピングEC流通総額は+11.7%と順調に拡大しているそうだ。

楽天グループ 副社長執行役員 コマースカンパニー プレジデント 武田和徳氏

国内EC事業におけるクロスユースは、①ポイントキャンペーン、②顧客層囲い込み、③事業間送客、④地域特化施策、という4つの観点からEC事業内のクロスユースを促進している。そこに、フィンテック(FinTech)やモバイルなど、他の事業とのシナジーを 創出することで、さらなる楽天エコシステム拡大を目指す。また、「楽天市場」と、他の楽天市場のECサービスにおけるクロスユースは順調だという。

新たな取り組みとして、日本郵便とともに、日本郵便で配送する荷物を対象に「楽天市場」の複数店舗の商品のまとめ配送を指定できる「おまとめアプリ」を提供している。利用者は、設定した日時に荷物を受け取ると「楽天ポイント」を手にできる。

楽天トラベルはコロナ禍で落ち込みを見せたが、延べ宿泊者数は+5.1%と、対コロナ前比で堅調に回復した。さらに、ふるさと納税の返礼品でトラベルクーポンの提供を開始しており、対象自治体が約220、対象宿泊施設数が約1万2,500となっている。

フィンテックセグメントは増収増益
楽天カードは前年同期比+13.3%に

フィンテックセグメントは、各サービスで堅調な顧客基盤拡大とメインサービスとしての利用が進み、増収増益を達成した。楽天カードは売り上げ収益76億1,000万円で前年同期比+10.6%、営業利益が8.1億円で前年同期比+13.3%となった。会員獲得が好調で、オフライン消費の回復によりショッピング取扱高が伸長し、加盟店手数料収益が業績を牽引したそうだ。

フィンテックセグメントについて説明する楽天グループ 代表取締役副会長 楽天カード 代表取締役社長 穂坂雅之氏

2021年12月までのデータで、楽天カード発行枚数は2,500万を突破し、2枚目のカードも昨年6月の本格発行後7カ月で100万枚を達成した。楽天銀行口座数は1,180万となり、2022年1月に1,200万を突破した。楽天証券口座数は700万となっている。

トリプルスリー達成に向け順調に推移
楽天カードは分割払いが成長

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