中小企業のBtoB決済でクレジットカード決済を受け入れているのは6.2%(アメリカン・エキスプレス)

2022年7月20日19:27

アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.は、中小企業の経営者および従業員計600人を対象として「2022年度 中小企業の企業間決済に関する調査」を行った。同調査では、中小企業が支払いを受ける際および支払いを行う際に感じている課題など、企業間決済の実態について明らかにしている。

日本の企業358.9万社企業のうち、中小企業は99.7%で、従業員数もおよそ7割を中小企業が占めている。企業数における中小企業が占める割合は海外でも同様の傾向だが、雇用している従業員の割合は、欧米主要諸国より多い傾向にある。中小企業にとって労働生産性(従業員一人当たりの付加価値額)の向上は大きな課題であり、近年の新型コロナウイルス感染拡大による経営環境の変化もある中、急速に進んだ社会のデジタル化やキャッシュレス化への対応は急務となっているそうだ。

世界規模でみると発展途上なものの、政府の後押しもあり日本国内でも急速にキャッシュレス化導入が進んでいる。中小企業でも平均72%の導入状況であるものの、そのほとんどは個人向け(BtoC)の分野に偏っている。その背景には、キャッシュフロー改善の後回し化問題など日本固有の商習慣が考えらえるが、2026年に約束手形の廃止されるなど、企業間取引の見直しが急務とされている。企業間の取引においてもキャッシュレスは効率化や貸し倒れ防止などのメリットがあるとされているが、中小企業を対象に実施した経済産業省「キャッシュレス決済実態調査」によると、取引のBtoC比率が0%(すべての決済が企業間の取引)の中小企業の場合、そのキャッシュレス決済の導入率はわずか12.5%と低い水準になっているのが現状だ。

2021年の日本のキャッシュレス決済32.5%のうち8割以上を占めるのがクレジットカードだ。クレジットカードのビジネス決済での利用は、企業の個人経費、仕入れや業務サービスへの支払いに加え、サービス提供側(加盟店)の経理・営業面の課題を解決するソリューションとしても注目されている。既存顧客の支払いニーズへの対応、新規顧客開拓、デジタル化による効率化のために、今までの商習慣にとらわれず、変革をしていく必要がある分野と言える。

今回の調査で、支払い業務にまつわる課題について聞くと、顧客に請求し支払いを受ける際の業務では「新規取引先の与信審査」(54.1%)が最も多く、「売掛金の貸し倒れや支払い遅延」に関して課題を感じる人が45.0%もいた。一方で取引先への支払いを行う際の業務では、「資金繰り」(55.6%)や「財務活動におけるキャッシュフロー」(53.0%)に課題を感じる人が多いことが分かった。

過去1年間の取引先から自社への支払いのうち、支払い遅延が発生した案件の割合は平均4.6%となった。一方、取引先から自社への支払い遅延があった案件のうち回収できた割合は平均78.4%となり、21.6%では、代金が回収できていないということが分かった。回収ができた要因を聞くと、「営業担当者が連絡し交渉した」(67.6%)が最も多いことから、回収に際し経理だけでなく営業部門も回収業務に携わらざるを得ないことがうかがえる。

企業間決済で行われている具体的な支払い方法について複数回答にて応えてもらったが、取引先から支払いを受ける際に使用している決済方法は、「銀行振込」(89.4%)が主流で、「クレジットカード決済(カードレス含む)」での支払いを受けていると回答したのはわずか6.2%だった。また、取引先へ支払う際の決済方法も「銀行振込」(94.1%)が最も多く、「クレジットカード決済(カードレス含む)」の利用は19.6%と、支払いを受ける際よりも利用率が高くなっていることから支払いをする側としてのメリットは認知されているようだ。

取引先から支払いを受け取るとき、および支払いをするときに使用している決済方法は?(アメリカン・エキスプレス)

使用している決済方法に手間がかかると思うかと聞くと、手間がかかると答えた人が多かったのは、「手形・小切手」(46.3%)、「現金」(44.8%)だった。一方、「クレジットカード決済(カードレス含む)」は、手間がかかると答えた人は22.7%と最も少ない結果となった。

取引先との決済方法に手間がかかると思いますか?(アメリカン・エキスプレス)

利用している決済方法で効率化したいものを聞いたところ、「現金」(56.5%)および「手形・小切手」(56.1%)について効率化したいと感じている人が最も多いことが分かった。

効率化したい理由を聞くと、「現金」「手形・小切手」「銀行振込」については 「ミスを減らしたいから」という理由が一番多くなっている。現在利用している決済方法を使う理由を聞きました。すると、どの決済方法でも「これまでの習慣があるから」が最も多いという結果になった。また「手形・小切手」「現金」については「取引先の指定があるから」を理由にあげる担当者も多く、企業間の決済方法は、これまでの習慣や取引先の指定が優先され、「効率化」や「セキュリティ向上」を考慮して切り替えることが難しい状況がうかがえる。

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