2022年7月30日7:00
凸版印刷は、独自の生体認証技術を持つノルミーと連携し、両社で「手のひら」を使った本人認証機能を実装させたメタバースサービスの開発を開始した。凸版印刷はノルミーとの協業を通じて、メタバースにおける本人認証システムを2022年9月までに開発する予定だ。
凸版印刷は、メタバース内に現実の色や質感を忠実に再現する真正性の追求と共に、ビジネス利用に必要となるデータ管理機能や改ざん対策に加え、アバターの本人認証とコミュニケーションをワンストップで提供するメタバース基盤「MiraVerse(ミラバース)」を提供してきた。他方で、ビジネス向けメタバースにおいては、第三者による「なりすまし」や「乗っ取り」「不正アクセス」など、セキュリティ上の不安が大きな課題として残っており、これらに対応するさまざまなサービスも提供を進めている。
このような状況を踏まえて凸版印刷は、スマートフォンのカメラ等を用いて、手のひらの静脈情報と掌紋情報で生体認証できる技術を持つノルミーと共同で、メタバース上に生体認証機能を実装させるシステムの開発を推進。これによって、なりすましや乗っ取りなどの不正行為を防ぎ、メタバースのセキュリティ強化を実現するそうだ。
具体的な協業内容として、静脈認証と掌紋認証の組み合わせによる高いセキュリティ性と、スマートフォンのカメラで認証可能な手軽さをもつ、ノルミーの生体認証技術によって、メタバース上に構築されたイベント会場への入場チケットの用途として、生体認証を活用。高いセキュリティ性を持った入場管理機能の開発を進める。
また、アバターの不正利用を防止する、アバター生成管理基盤「AVATECT(アバテクト)」は、接続先のメタバース環境ごとのセキュリティレベルにあわせて、ユーザー認証の強度を複数の方式(ID/パスワード、生体認証、IDカード等)で管理する。このユーザー認証方式の1つとしてノルミーの生体認証技術を活用するそうだ。
なお、ノルミーは、モバイル生体認証として、世界初のCC認証を取得している。特徴として、「スマートフォンのカメラで容易に掌静脈認証が可能」「指紋認証を上回る高い認証精度を実現」「3次元画像補正技術等により非接触で認証が可能」といった点が挙げられる。
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ペイメントナビ編集部
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