2022年12月8日9:00
ソリトンシステムズとパナソニック コネクトは、多要素認証ツールと認証テクノロジーを連携したソリューションで共創を開始した。第一弾として、2022年12月20日よりパナソニック コネクトの顔認証技術を搭載したPCログオンソフト「SmartOn」の新版をソリトンシステムズから発売するという。
地方行政のデジタル化推進において、総務省は、情報セキュリティの強化を目的に、マイナンバー利用事務系においては、情報のアクセスおよび持ち出しにおける対策として、情報システムが正規の利用者かどうかを判断する認証手段のうち、二つ以上を併用する認証(多要素認証)を利用しなければならないことや、業務ごとに専用端末を設置しなければならないことがガイドラインとして発信している。厚生労働省や文部科学省においても、それぞれ医療情報システム、教育情報システムへの接続に多要素認証の導入を求めている。さらに金融分野においてはペイメント分野の国際セキュリティ基準「PCI DSS」により、世界規模でクレジットカード会員データにアクセスする際の認証形式を規定している。このように、個人情報を取り扱う団体や企業で多要素認証の導入が進んでいる。また、昨今の働き方の変化により、テレワークでの本人認証が課題となっている。
ソリトンシステムズとパナソニック コネクトでは、まずは、累計約4,500社・約350万ライセンスの実績を持つ、ソリトンシステムズの「SmartOn」に、厳格な本人認証が求められる空港の出入国ゲートや医療機関でオンライン資格確認端末として約11万台採用されている顔認証付きカードリーダー(マイナンバー照合)などで活用されているパナソニック コネクトの顔認証技術を、PCログオン時の生体認証として組み込むという。
今回、共創活動の一環として、マスク着用時でも高い認証精度を持つパナソニック コネクトの顔認証技術を活用。モバイルワークのセキュリティ対策としてPC内蔵カメラによる顔認証で厳格でスムーズな認証を可能にするという。マスク着用のほか、メガネの着用や顔の角度・経年変化にも対応している。
今後は、両社の強みを生かした新たな価値創造として、ソリトンシステムズの多要素認証ツールとパナソニック コネクトの認証テクノロジーを組み合わせ、PCログオンに留まらず、入退セキュリティや物理鍵の管理、セキュリティゲートなど、物理セキュリティと組み合わせた価値創造や、さまざまなシステムと組み合わせたトータルソリューションの展開を目指す。
具体的には、2023年度内にはクラウド型ゼロトラストサービス「Soliton OneGate」の顔認証対応版をリリースする予定です。さらに顔画像情報をオフィスや教育現場における共通基盤とした、様々なサービスの検討も行う。
顔認証を活用したPCログオンの市場規模は、2025年に42億円まで成長すると見込んでおり(パナソニック コネクト調べ)、両社は双方のチャネルを活用しながら共創し、PCログオンを中心とした認証ソリューションとして2025年に販売25億円の事業を目指す。
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ペイメントナビ編集部
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