2022年12月28日8:50
ABBYYは、このほど、身分証明や本人確認をその場で行うことができるオールインワン本人確認ソリューション 「ABBYY Proof of Identity」を発表した。
同社が本人確認ソリューションをリリースした背景として、オンラインによる商取引の増加、難解なプロセスによるビジネスの創出、文書処理中心の本人確認プロセスに移行している、などがあるという。
「ABBYY Proof of Identity」は、AI OCRプラットフォーム上で提供する本人確認ソリューションだ。ドキュメントを使用して、申請者本人であるかを検証できる。また、面倒なオンラインフォームの手入力の必要をなくした文書処理(文字情報のデジタル化)を中心としたデジタルオンボーディングプロセス(サービスに対するオンラインでの顧客定着プロセス)を簡素化できるという。
スマートフォンなどで免許証やパスポートを読み取り、IDが本物であるか、改ざんされていないかを確認する。また、身分証の顔照合を行うことで、申請者がIDの所有者本人であるかを確認可能だ。
なお、ABBYY Proof of Identity は、インテリジェントドキュメントプロセッシングサービス「ABBYY Vantage」 とプロセスマイニングサービス「ABBYY Timeline」上に搭載されている。
コンプライアンスとして、 KYC(本人確認手続)、AML(マネー・ロンダリング防止対策)、GDPR (一般データ保護規則)などに対応可能だ。国内でのターゲット業種として、銀行・金融サービス、保険などでの活用を見込んでいる。
なお、ABBYでは、米国、英国、フランス、ドイツ、日本の1,623人(日本:200人)のIT意思決定者を対象に、企業における顧客のオンボーディングプロセスに関するグローバル調査を実施し、2022年11月29日発表した。これによると、以下の事項が明らかになったという。
1.カスタマーエクスペリエンスにおける顧客のオンボーディングプロセスを重要と考える割合が日本は世界に比べ半数以下であることが明らかに
2. 日本企業の半数以上が、「顧客のオンボーディングプロセスの75%以上に人手が介入」と回答
3. 顧客のオンボーディングプロセスにおいて、改善を行っていない企業、完全な人手の会社に移した企業が日本は世界の2倍以上
4. 日本の企業は顧客の離脱率に対する意識が世界と比べ低い
5. 離脱率が減少したとしても、ビジネス上の改善・向上を想定するのではなく、現状維持・変化しないと考える企業が、日本は世界の約3倍
6. 顧客の離脱による影響として、日本企業の半数以上は新規顧客の獲得に苦しんでいる