ノウタス 「一次産業×金融」にこだわり、農業DXを推進

2023年4月3日8:00

産直EC「ノウタスモール」に「あと値決め」を標準搭載

農業のDXを推進するアグリテック企業、ノウタスは、農家や農業関連企業の請求・集金DXを推進している決済サービスプロバイダーのネットプロテクションズ(NP)と包括業務提携契約を締結し、観光農園やモールなどノウタスが展開する事業に、BNPLサービスを導入している。産直ECの「ノウタスモール」では、サービスを体験した後で利用者が自ら値決めを行う「あと値決め」というポストプライシングサービスを提供することで、ブランドとして定着していない果物などの農作物を、一度手に取って試してもらい、安心・納得したうえで値段を決めてもらっている。

ノウタス 代表取締役CEO 髙橋明久氏

農業の構造的課題を社会全体で解決
BaaSならぬFaaSの展開を図る

ノウタスは、日本の農業・農家が抱える構造的な課題解決を目指し、農業DX、農業エンターテイメントを推進する、アグリテック企業。“アグリテイメント”のキーワードのもと、多くの人・企業がそれぞれの生活・事業に農業を採り入れやすいように、「知る」「関わる」「体験する」「手伝う」「働く」の段階ごとにソリューションをラインナップし、モジュール化して提供する「FaaS(Farming as a Service)」の展開を標榜する。

代表取締役CEOの髙橋明久氏は、一貫して金融・決済事業に携わってきた経歴を持つ。「金融業界ではBaaS(Banking as a Service)やエンベデッドファイナンスが進み、すべての企業が金融業になるということが言われています。農業も同じです。すべての人・企業が農に関わって皆で問題を解決する社会にしたい」というのが髙橋氏の思いだ。

具体的には、まち全体を1つの大きな観光農園ととらえ、自治体や企業が主導してFaaSを展開するイメージ。映像による情報提供、予約受付、キャッシュレス決済など、各ソリューションの一連の運用は、デジタルを駆使して行う。導入費用は、ノウタスが提供するモジュールを自社事業に組み込むことでシナジー効果を得られると判断した企業側が負担し、農家は基本的に無償で利用できる仕組みとする。

農作物の価格を消費者が決めることが可能

BNPLでNPと包括業務提携を締結
新しい金融サービスの開発も視野に

ノウタスでは、キャッシュレス決済推進のため、決済サービスプロバイダーのNPと包括業務提携契約を結んだ。NPは、果物狩りやECモールなどノウタスが展開する事業にBNPLサービスを提供するほか、農家や農業関連企業の請求・集金のDXを担う。

「クダモノガリプラス」の体験会でQR コードを読み取る

BNPLを導入することで、ノウタスには、販売機会ロスを極力なくし、クレジットカードを持たない層を含めてより幅広いユーザーをカバーできるというメリットがある。また、NPとの提携によって、料金回収の手間やコストをなくし、本来の業務に集中できるというメリットもある。また、サービスを体験した後で利用者が自ら値決めを行う「あと値決め」というポストプライシングサービスを提供できることも大きい。

「われわれが特に力を入れて支援していきたいのは、新しい農作物にチャレンジしたいという農家の取り組み。しかし、まだ世に知れわたっていない作物は、安い値付けをしないと利用者が手を出しにくい。ECの場合、その傾向はより顕著です。でもそれでは農家の利益が確保できない。逆に正当な価格で販売したいと農家が強気の値付けをすれば、売れ残る可能性があります」(髙橋氏)。興味の湧いた農作物を、とにかく一度手に取ってもらうために、利用者が商品を試してから代金を決めて支払える「あと値決め」の仕組みが打ってつけだった。現在、産直ECの「ノウタスモール」では、「あと値決め」を標準決済方法として搭載している。

ソリューションを運用する中で、ノウタスにはユーザーの体験を通じて得られるデータや知見が蓄積されていく。これらを活用して“アグリテイメント”をブラッシュアップしていくのはもちろんのこと、NPやほかの金融機関と共同して「一時産業×金融」の視点で新たなサービスを開発したいとノウタスは考えている。農家の事業資金だけでなく、生活資金のサポートの提供も視野に入れる。

まち全体でノウタスのソリューションを導入することに、すでに2つの自治体が名乗りを挙げ、導入に向けた準備を進めている。ノウタスでは、他の自治体・企業への導入促進に一層力を入れると同時に、同社と縁のあるカンボジアへの進出計画も具体化する予定である。

「決済・金融・流通サービスの強化書2023」より

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