2023年4月6日8:20
西日本鉄道の電車において、「Visa のタッチ決済」による改札機通過に関する実証実験が2022 年7 月15 日から2023 年3 月末の予定で実施されていたが、2024年3月31
インバウンドの受け入れ整備を進める
福岡市内全体の移動の利便性向上へ
西日本鉄道のグループでは、交通系IC カードの「nimoca(ニモカ)」を展開している。2008 年5 月に「nimoca」サービスを開始。2010 年3 月にJR 九州の「SUGOCA」、福岡市交通局の「はやかけん」、JR 東日本の「Suica」の相互利用をスタート。2013 年3 月に交通系IC カード全国相互利用サービスを開始している。
西日本鉄道では、ポストコロナにおけるインバウンド需要復活を見据えた環境・受入基盤の整備を進めている。
Visa のタッチ決済の公共交通機関での利用は、海外では広く普及している。非接触決済に関する消費者意識が高まっている昨今においては、利便性向上に寄与できるほか、同時期に福岡市地下鉄・JR 九州も導入に向けて検討していたことからエリア全体での回遊性向上にも期待し導入に至った。同社線の観光地である太宰府・柳川への移動をスムーズに行ってもらうため対象駅を福岡(天神) 駅(北口・ソラリア口・三越口)、薬院駅、大橋駅、太宰府駅、西鉄柳川駅に設定した。Visa のタッチ決済の決済スピードは交通系IC カードに比べると若干劣るが、他の旅客の動向を妨げるなど、運営上の支障をきたすことはないという。
現状(2023年2月の発行前時点)の利用状況として、1日平均約77 件の利用がある。福岡(天神) ~大橋間のトリップが全体の約半数を占めるそうだ。
同社では、実証実験の結果等を踏まえ、福岡市内全体の移動の利便性向上に資する施策を検討したいとした。
※発行後の最新情報を付加