2023年8月2日13:02
日本出版販売(日販)は、丹青社と連携し、2023年秋に東京メトロ溜池山王駅構内に、持続可能な書店モデル実現に向けた実証実験として、完全無人書店「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」をオープンすると発表した。営業時間は7時~22時となる。
全国的に書店軒数が減少しているなかで、昨今、地方だけでなく首都圏の書店の閉店も急加速している。とりわけ駅ナカ・駅前立地においては、人件費と賃料によって書店経営が圧迫され、その結果閉店となってしまう例が多数見受けられる。本来書店が成り立つ人口が多いエリア(駅)にも関わらず閉店となってしまうことで、人々の書店ニーズを満たすことができなくなり、さらには、人々の生活動線上から本とのリアルなタッチポイントがなくなることによって、読書習慣が失われてしまうことにもつながってしまうという。
この状況に対し日販は、空間づくりのプロフェッショナルである丹青社を開発パートナーとして、丹青社のこれまでの空間づくりによる課題解決の実績を活かしながら、利用者に寄り添った体験構築を行う。まずは2023年秋に東京メトロ溜池山王駅構内に1号店をオープンし、実証実験を通してモデルの確立に取り組む。将来的には、人件費の高騰や後継者不足といった書店が抱える課題に対するソリューションの1つとして取引先に提案し、書店経営の持続性向上につなげていきたいとした。
店舗では、街の本屋が持つ入りやすさと親しみやすいデザイン、本との出会いを楽しめる商品陳列とする。また、その街の利用者の「今気になる・今ほしい」に特化した最旬の品揃えとレコメンドを提供する。さらに、無人でも安心して利用でき、ストレスフリーで使えるスマートな本屋体験の構築を目指す。加えて、遠隔接客システムなどテクノロジーの活用による顧客へ寄り添いで、より快適な店舗体験を創造するそうだ。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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