2024年5月30日9:25
SupershipとAvery Dennison Corporationは、NFCタグの商品化を開始した。
NFC(近距離無線通信)は、RFID(無線自動識別)に基づくワイヤレス技術であり、スマートフォンとNFCの非接触通信を可能にするという。このRFID技術およびNFC技術に関連する製品とソリューションをグローバルで提供しているAvery Dennisonは同技術により、コスト削減、読み取り精度の向上、タグの小型化を実現している。
Supershipは、店舗に来店した人自身のスマートフォンをこのNFCにタッチすることで、演出とクーポンなどのお得な特典を受け取れる、店舗型リテールメディアソリューション「Supership Touch Gift(以下、タッチギフト)」を提供している。
タッチギフトの開発・提供にあたり、Supershipはデータ利活用におけるプラットフォームの開発で培ったノウハウと知見を活かし、新たにNFC技術で情報を読み取るNFCタグ搭載の専用什器の設計・開発に着手した。
しかし、あらゆるチップやNFCを使って調査・検証を繰り返す中で、市場に流通している既製のNFCタグには、サービスの拡大性や反応・形状・セキュリティ対応面においてSupershipが求めるクオリティを十分に満たすものが存在しなかったという。そこで、Avery Dennisonとの協業を通じて、今回の商品化を実現したそうだ。
協業により新たに商品化したNFCは、Avery Dennisonが提供しているNFCソリューション「HF RFIDインレイ: Racetrack」シリーズを、リテール事業者(流通・小売・アパレル事業者様など)向けに改良を加え、新たにAvery DennisonとSupershipが商品化したものだ。
タッチギフトを導入するリテール事業者と来店者双方の「利用しやすさ」にこだわりSupershipが考案、Avery Dennisonの技術力をもって開発し、商品化に至った。タグは高いセキュリティ性能を持ち、コンパクトでありながら柔軟性に富み、店内のさまざまな場所に設置することが可能だという。
さらに、広範囲な読み取りを実現する機能を備えながら、開発・製造コストを抑えることにも成功したそうだ。
これによりNFC技術の用途は、これまで一般的であったウェブブラウザ起動など端末側での一時的なイベント発動にとどまらず、割引クーポンの配布やポイントの付与といった不正対策を要する高セキュリティ環境下での恒常的なサービス提供に至るまで拡大する。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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