2024年7月10日8:10
2020年12月にスタートした「ダイナースクラブのタッチ決済」が広がりを見せている。国内でダイナースクラブカードを発行する三井住友トラストクラブでは、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの日常利用でカードが使われるようになり、トランザクションが増え、メインカード化が促進されている。また、ジェーシービー(JCB)との提携により、利用できる加盟店の拡大に向け取り組んでいるが、2021年7月は20万台だった対応端末の設置は150万台と大幅増となっている。
池谷貴
搭載カードのタッチ決済率は10%を超える
使える加盟店は150万台に拡大
――これまでタッチ決済を展開してこられた成果について聞きたい。
三井住友トラストクラブ:プロパーカード(ダイナースクラブ/Visa/Mastercard)は、メタルカードを含め、タッチ決済に対応しております。Visaブランドに関しては、Visaからの要請もあり、2020年3月までにICカード化100%の取り組みを進めた際、同時にタッチ決済機能も対応しましたので、カード業界で最初にタッチ決済100%搭載を実現しました(当社調べ)。
現在、提携カードについても順次搭載を進めており、一部を除き完了しております。未搭載のカードについても、提携先と協議を進めており、今後1年以内を目途に対応を進めてまいります。
――貴社の取引のうちどのくらいがタッチ決済になっているのか?
三井住友トラストクラブ:弊社の会員は高額決済のご利用が多く、まだ接触ICの取引が中心ですが、コンビニエンストアやスーパーなどの日常利用を中心に、タッチ決済取引が広まってきております。タッチ決済搭載カードのタッチ決済率はおおむね10%を超えています。
――利用が多い業種について説明してほしい。
三井住友トラストクラブ:コンビニエンスストア・スーパー・飲食店・タクシー等の利用が中心です。一方で、加盟店端末の普及に伴い、空港やホテルでの利用も拡大しています。
――タッチ決済利用者と未利用者での稼働の違いはあるのか?
三井住友トラストクラブ:弊社の発行するカードでも、特にダイナースクラブブランドのカードは稼働率が高いのが特徴です。その中でも、タッチ決済ご利用者は、未利用者に比べ、より稼働率も高く、日常生活も含めたメインカードとしてご利用いただいていると分析しております。
――ダイナースクラブカードが使える店舗は、2021年7月の取材時は20万台だったが、現状の設置台数についてはどこまで拡大しているのか?
三井住友トラストクラブ:現状約150万台前後にまで拡大しております。公共交通機関のタッチ決済や、包括事業者(PSP)様のモバイルPOSなどでも広がりをみせおり、年々、利用できる環境が整備されております。ただ、まだ一部の加盟店様、端末でダイナースクラブのみタッチ決済ができないケースも認識しておりますので、引き続き、パートナー様と協力を仰ぎながらタッチ決済ができる環境整備に努めてまいります。
FeliCa系決済の利用や今後の見通しは?
「日常使いの富裕層カード」という立ち位置を生かす
――FeliCa系決済(Apple Payなど)の利用状況についてはどうなっているのか。また、貴社の非接触決済のうちタッチ決済とFeliCa系決済の比率についても説明してほしい。
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