楽天カード部門を楽天クレジットへ吸収分割へ(楽天)

 2011年6月3日1:26

楽天は、2011年6月2日、クレジットカード事業を再編し、子会社である楽天KCの楽天カード事業等を、会社分割により楽天クレジットに8月1日付で承継すると発表した。

再編のプロセスとしては、まず7月中に楽天が楽天クレジットに300億円の増資を行う。楽天が現在、楽天KCに対し有している劣後ローン債権100億円および劣後ローン以外の貸金債権30億円を債権放棄し、楽天カード事業などを楽天クレジットに継承する。楽天KCには、KCカード、マネーカードなどが残留する。

再編プロセス(出典:楽天の「クレジットカード事業の再編について」説明資料)

楽天は、楽天KC株式と貸付金債権を金融業を行うJトラストに約415億円で譲渡し、楽天クレジットは楽天カード、楽天KCはKCカードに社名を変更する。

楽天は子会社株式の売却損等、のれん減損、繰延税金資産取崩し、貸倒引当金の見積方法変更による追加引当により、2011年12月期の連結決算に約1,000億円の損失を計上し、最終損益が赤字になる可能性もあるという。

楽天KCは、2005年6月に、九州を地盤とする信販会社の国内信販へ楽天が出資を行い、子会社化した企業である。楽天は、「インターネットを基盤としたクレジットカード会社」として、楽天KCの新たな事業ドメインの確立を強力に進めてきた。実際、楽天カードの会員は楽天市場の平均的なユニーク購入者と比べ、商品の購入単価が70%高くなっている。また、楽天市場における利用比率も安定的に上昇。楽天としても決済事業を持つことにより、リアル加盟店での収益機会を獲得し、潜在市場が大幅に拡大したという。実際、楽天カードのショッピング取扱のうち、約75%が楽天市場外での利用となっている。

その一方で、近年規制強化が進んできた貸金業法への対応など、クレジットカード事業をとりまく環境も急激に変化した。楽天では、グループ各社が提供するサービス・事業領域のさらなる拡大に伴って今後とも高い成長が見込まれる楽天カード事業に経営資源を集中し、収益構造の転換を図る。

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