大丸東京店にクレジットカード等で認証・決済する無人店舗が期間限定オープン

2025年2月10日8:00

大丸東京店7階に「2025大阪・関西万博オフィシャルストア」の無人店舗が2025年2月6日にオープンした。大丸東京店を運営するJ.フロント リテイリング(JFR)、Cloudpick Japan(Cloudpick)、三菱HCキャピタルによるPoC(概念実証)となる。Cloudpickによると、国内の誰でも利用できるオープンな無人店舗でタッチ機能付きクレジットカードを認証・決済ツールとして利用する初の店舗となった。

大丸東京店の7Fにオープンした「2025大阪・関西万博オフィシャルストア 大丸東京店」の無人店舗(当面は人によるサポート実施)

カードやスマホをタッチして入店
商品を手に取ってそのまま退店

大丸東京店「2025大阪・関西万博オフィシャルストア 大丸東京店」は2025年2月6日から10月頃までオープンの予定だ。

利用者は、タッチ機能付きクレジットカードやデビットカードなど(Visa/Mastercard/American Express/Diners、他ブランドは準備中)、もしくはGoogle Pay、Apple Payをタップして入店する。ICチップのないクレジットカードの場合、接触ICカードを端末に挿入し、PIN認証が必要だ。

決済端末にカードをかざして入店する。大阪・関西万博独自の電子マネー「ミャクペ!」でも入店・決済出来た(利用できるカードはイシュアによるため、複数枚の持参をすすめている)

また、複数名の入店にも対応している。例えば、親と子供など、2人が入店する際は1人目が入店した後、2回カードをタッチする必要がある。同店舗では、約150点の大阪・関西万博のグッズを販売。店内にPOSレジはなく、来店者は、店内で商品を手に持って店外に出ると、入店時タップしたクレジットカード等により、自動的に決済が行われる。

店内では約150商品を販売

天井に設置された十数台のカメラ、重量センサーで利用者の動きや手に取った商品情報を追跡しており、例えば、ポケットやバッグに商品を入れても追跡が可能だ。この点は、Cloudpickのシステムが使われているホテルタングラムの「タングラムスマートストア(24 Hレジレスコンビニ)」(長野県信濃町)やダイエーの「イオンフードスタイル横浜西口店」(神奈川県横浜市)、関西国際空港近くのホテル「住― HOTEL 関空店」のウォークスルー店舗(大阪府泉南郡田尻町)などと同様だ。すでに導入している店舗では、認識精度99.9%以上を実現しているところもあるが、同様のAI技術を利用している。

天井に設置されたカメラ
手に取った商品情報や人の動きを追跡

Cloudpick、三菱HCキャピタルとのPoC
JFRは人手不足の解消に期待

退店後はレシートの出力が可能だ。クレジットカードの場合は購入した商品を確認し、クレジットカード番号の上6桁、および下4桁の数字を入力。Google PayやApple Payの場合、モバイルに登録してあるカードの仮想番号下4桁を入力する。その後、クリックすると明細が表示され、明細詳細画面で表示する内容を確認し、「レシート詳細画面」へ移動して印刷が可能だ。

例えば、コンビニなどでの無人店舗では、毎日ペットボトルなど決まった商品を手に取るため、入店から退店まで10秒ほどでのスピード決済が可能だが、同店舗では店内で商品を選ぶ時間が長くなるため、滞留時間は長くなるとみている。

今回、PoC開始に至った背景として、2024年2月にJFRでは、スタートアップ企業の発掘を目的にピッチコンテストを開催し、「ウォークスルー型無人店舗」を開発・提供するCloudpickが入賞した。三菱HCキャピタルは以前からCloudpickと協業に向けた検討を進めており、このほど3社でのPoC実施に至ったそうだ。各社の役割として、JFRグループが大丸東京店をPoCの場として提供、Cloudpickが店舗に設置する設備を製造し、システム全体の構築・開発及び店舗運営をサポートしている。また、三菱HCキャピタルが店舗に設置する設備を保有し、JFRにサブスクリプション型サービスとして提供している。

JFR 事業戦略統括部 事業企画部 JFR MIRAI CREATORS Fund担当 スタッフ 山田紀子氏は「自社店舗で無人店舗を運用するのは初めてになりますので、まずはスムーズに店舗運営が行えるかをチェックし、今後の実施可能性を模索します。店舗はアルバイトも足りていない状況の中、人手不足の解消につながるかを見極めます」と話す。

Cloudpickは独自のスマートフォンアプリやLINEアプリのQRコードを利用した入店を実施しているが、同店舗ではリピーターの利用を想定していないためクレジットカード認証にしたという。同店では、2024年9月から2025年1月上旬まで「2025大阪・関西万博オフィシャルストア 大丸東京店」を有人でオープンしていたが、無人店舗により客数がどう変化するかも分析する。顧客も無人店舗に慣れていないため、オープン当初は説明員を配置するが、状況によっては無人化も検討していく。

タッチ認証は海外で実績も国内特有の課題も
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