2025年3月12日8:00
アパレルセレクトショップを展開するユナイテッドアローズが、実店舗とECを連動させた「OMO(オンラインとオフラインの融合)」の推進を強化している。公式アプリ機能の大規模なアップデートを重ね、ユーザーインターフェース設計の刷新や顧客ごとのパーソナライズ化を実施。会員組織「UAクラブ」とも連動し、マイル蓄積やクーポンとの交換がスムーズにできるような導線も整えるなど、LTV(ライフ・タイム・バリュー)向上に余念がない。

記事のポイント!
①パーソナライズ機能を強化
②アプリのデザインを全面的に刷新
③3カ月で2回のアプリ刷新
④会員プログラム「UAクラブ」へ投資
⑤DX活動意識を社内で高める
⑥業界の事業モデルとなる可能性も
■パーソナライズ機能をバージョンアップ
ユナイテッドアローズは2025年1月、自社ECサイト「ユナイテッドアローズ オンライン」公式アプリの機能を拡充するアップデートを行った。顧客の買い物体験価値を高めることを目的に、“おもてなしアプリ”をコンセプトに掲げて刷新した。
まずは、実店舗での買い物をより便利にする「店内モード」機能を追加。入店時にアプリを起動させて「店内モード」を選択すると、お気に入り登録した商品の在庫がその店舗にあるかを確認できる。手に取った商品のタグをスキャンすると詳細情報やスタイリング提案を閲覧でき、未使用のクーポンがあった場合はお知らせが自動表示される。
また、多数のコンテンツを1カ所で見られるホーム画面をパワーアップし、顧客ごとの画面にパーソナライズ提案を行う機能を導入した。アプリを使えば使うほど、表示されるコンテンツがさらにパーソナライズ化されていく仕組みとなる。
ホーム画面をスクロールするだけで、顧客がフォローするブランド、お気に入り登録した商品やスタイリング、閲覧履歴などに応じた情報を画面に表示。顧客の身長に合わせたスタイリング情報や、お気に入り登録している商品のレビューやブランドの新着ブログなど、一人ひとりに合わせたコンテンツを紹介する。
■マイルやクーポンも使いやすくリニューアル
公式アプリのアップデートについては、2024年10月にも大規模なリニューアルを実施している。アプリのデザインを全面的に刷新し、メニュー構成も大幅に見直すなどユーザーインターフェースを変更。それまでタブや階層で分かれていた情報をホーム画面に集約し、各ブランドの最新シーズンビジュアルや商品、スタイリング、ニュース、特集記事などのコンテンツをスクロール式で閲覧できる仕様にした。
お気に入り登録機能も拡充し、従来の「商品」と「スタッフ」に加え「ブランド」と「スタイリング」の登録も可能になった。購入の検討材料として利用できるうえ、購入後もコーディネートや着回しの参考情報として役立つ。
機能面では、別々のメニューに置かれていた「UAクラブ」の「会員証」やお得な「お知らせ」を「マイページ」に集約し、会員特典や購入履歴などを一覧できるようにした。さらに画面上部の目立つ場所に獲得済みのUAマイルや未使用クーポンを表示することで、マイルからクーポンへの変更がしやすくなり、クーポンの使い忘れに防止にもつながるようになった。
■中期経営計画をもとに会員プログラムも見直し
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