2011年7月12日9:00
米国市場だけでは伸びる余地がないとみたのか、それとも欧州の魅力にひかれたのか。U.S. Bankはこの夏から欧州で法人カードを発行することになった。
U.S. Bankは欧州に金融子会社Elavonを保有しているが、これが法人カードの発行主体となる。
英国ではポンド決済のカード、アイルランド、フランス、ドイツ、スペイン、イタリアではユーロ決済のカードを発行する。
すでにシティグループやJPモルガンチェイス、バンクオブアメリカは欧州に進出している。これらと競合することになるが、U.S. Bankは勝算があるのだろうか。
U.S. Bankは北米の多国籍企業をクライアントにもっているのだ。つまり、北米企業の欧州進出が多くなっていることが、U.S. Bankの欧州上陸になったのである。
多国籍企業との契約はグローバルなものになる。それをU.S. Bankが実現できなければ、大手競合にとられてしまうのだ。
防御的な意味あいからの欧州進出ではあるが、インターネットやモバイルの発達で、企業はクロスボーダー展開がしやすくなっている。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。