2025年10月27日8:00
三井住友カードは、券面にクレジットカード番号が印字されていないことが特徴のナンバーレスカードの拡大を加速させている。クレジットカードの不正利用が増加する中で、ナンバーレスカードはクレジットカード番号を第三者に知られる可能性が低いことや、即時発行などのサービスが好評だ。また、SMBCグループの個人のお客さま向け総合金融サービスOliveの「Oliveフレキシブルペイ」を含め、スマートフォンを利用するデジタルとの融合が、若い世代を中心に人気を集めている。

定着したナンバーレスカード
カード情報を盗み見られるリスクが減る
ナンバーレスカードとは、カード券面にカード番号、有効期限、セキュリティコードが印字されていないクレジットカードを指す。
クレジットカードの不正利用による被害は拡大の一途をたどっている。日本クレジット協会の集計によると、2025年上半期(1~6月)の被害額は315億円となり、年間で過去最悪だった昨年の上半期を2割上回っている。年間被害額は2019年の274億円から2024年に555億円となり、5年で倍増している。
そうした中で、ナンバーレスカードは、カード表面に情報が印字されていないため、個人情報が保護され、セキュリティの向上が期待される。カード券面に情報がなくても、ICチップや磁気ストライプなど、基本的な機能は通常のカードと同じように使用することができる。必要な情報は「Vpassアプリ」でいつでも確認できる上、申し込み後、最短10秒で番号が発行され、すぐにインターネットやスマホのタッチ決済の登録をすれば店頭で利用できる。

三井住友カード マーケティング本部 商品企画開発ユニット 石崎翔大氏は「一般カードは条件なしで年会費永年無料、ゴールドカードは年会費税込み5,500円ですが、年間100万円の利用で翌年以降永年無料になるなど入会のしやすさが好まれています。また、対象のコンビニ・飲食店で、スマホのタッチ決済またはモバイルオーダーでVポイントが7%還元されるほか、SBI証券の投資信託をクレジットカードで積立することができます。Vポイントが貯まり、貯まったVポイントで1ポイント=1円分として、投資信託や国内株式の購入に使えることなどのサービスが人気です」と話す。
「Oliveフレキシブルペイ」は
若者のクレカへの抵抗感緩和
一方、SMBCグループが展開する個人のお客さま向け総合金融サービス「Olive(オリーブ)」で、クレジット・デビット・ポイント払いを切り替えできるフレキシブルペイ機能と、キャッシュカードの機能を1枚に集約した「Oliveフレキシブルペイ」についても、三井住友カード 同部 部長代理 長久保亜美氏は「クレジットカードを初めて持つ若年層にもお持ちいただきやすく、クレジットカードをつくる際のハードルが下がってきています」と話す。

Oliveとナンバーレスカードの違いについて、長久保氏は「特典が付く先は同じなので、利用先の傾向は大きくは変わりません。Oliveはキャッシュカード一体型で、クレジット機能の他に、デビット機能とポイント払い(プリペイド)機能を1枚のカードで使えるのが特徴です。使いすぎを心配する若い方を中心に、デビットと切り替えるなどして、フレキシブルにうまく使い分けているケースが多いです」と話す。
三井住友カードの2023年度の会員獲得数は全体で500万件を突破しており、24年度も同等の水準を獲得しているという。石崎氏は「主にナンバーレスやOliveが占めています。元々持っていたカードからの切り替えでご入会される方や、ナンバーレスとOliveの両方を持つ人もいます」と話す。
PayPayとの連携に期待、上位ランクは利得性に特化
パーソナライズ化された世界観を個別最適化

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