三井住友カード、新生Vポイントによる相乗効果に手応え SMBCグループの共通ポイントとしてさらなる成長へ

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2025年11月4日7:00

三井住友カードは、新生「Vポイント」を活用した顧客サービスを強化する。コンビニや飲食店でのポイント還元サービスなどで日常生活でのポイント活用普及に手応えを示しており、今後はモバイルオーダー決済の拡大を狙い、利用者に対するポイント還元サービスを提供するなど、Vポイント利用のすそ野拡大に取り組んでいる。なお、同社はCCCMKホールディングスの株式を取得し、子会社化する予定だ。VポイントはSMBCグループの基盤を生かしたポイントとして転換点を迎える。

三井住友カード マーケティング本部 IT戦略本部 プロダクトオーナー 柿﨑貴徳氏(右)と同部 結城丈明氏

アクティブユニークユーザー数8,600万 8割がVポイントを認知

三井住友カードは2023年3月より、「Vポイントアッププログラム」の導入や、2023年7月より、「対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元!」サービスの導入など、会員の利便性の向上と、お得なポイントサービスを提供してきた。

「青と黄色のVポイント」として定着

三井住友カード マーケティング本部 IT戦略本部 プロダクトオーナー 柿﨑貴徳氏は「2025年3月末時点では延べ1.58億のID数になっており、全体が底上げされています。アクティブユニークユーザー数(両社単純合算)は約8,600万で、競合各社と比較しても同等または同等以上の数字になります」と話す。また、同部 結城丈明氏は「新Vポイント開始後の調べでは、8割以上がVポイントを認知していただいています。以前のTポイントと間違う人は少なく、認知度を高く維持できています」と手応えを示す。

新生Vポイント開始後の成果としては、ポイントの提携先の拡大を挙げる。統合した時点で店舗数ベースで15万店から16万店に増え、営業活動によっても、さらに増えているという。柿﨑氏は「Oliveの集客力なども期待され、提携先が増えました。キャッシュレス決済でしかポイントが貯まらなかったところに提携先になっていただくと、お客様はモバイルVカードでバーコードを提示していただくことでさらにポイントを貯めていただくことができます。」と話し、SMBCグループの総合力を生かした会員拡大にも効果が出始めているという。

買い物客にとってのメリットを追求 幅広い分野でポイントをテコに事業展開

このほか、Vを冠に付けた新たなサービスも広がっている。カナダの旅行テック企業であるホッパー(Hopper)と提携し、Vポイント会員向けの旅行のポータルサイト「Vトリップ」をリリースした。さらに、ふるさと納税サイトを提供するトラストバンクと連携してサービスを展開している「Vふるさと納税」のほか、Vポイントが貯まる保険、Vクーポンなどのサービスも展開するなど、幅広い分野でポイントをテコにした相乗効果を高めている。

三井住友カードのこれまでの独自ポイント事業では、キャッシュレス決済でのポイント付与が中心だったが、Vポイントでは、バーコード提示でもポイントが付与されるため、全体的にポイントの発行量が増えている。ポイントと親和性の高いサービスを増やすことによって、ユーザー層のすそ野も広がることを確認することができている。

カード会社が共通ポイント事業に参入することのメリットについて、柿﨑氏は「お客様にとっては、どこでも使えて、どこでも貯められるという事が一番のメリットです。SMBCグループ以外のサービスでも、ポイントが使えて、貯めることができるようになっているVポイントは、お客様にとって価値が高く、それによって、『Vポイントが貯まるサービスをまた使おう』となり、非常に良いサイクルが生まれます」と話す。

競合カード各社との競争激化 ID連携は順調に進む

共通ポイントであるVポイントによって、利用者のポイントの使い道にも変化が出ているという。独自ポイントの時は、クレジットカードを使って、その請求額にポイントを充てるというケースが多かったが、Vポイントでは、Visa加盟店で利用できることに加えて、モバイルVカードのバーコード提示で支払ったり、Vポイントを通して金融商品に投資したり、金融商品への投資を疑似体験できる「Vポイント運用」など、金融商品系にポイントを使うケースが増えている。

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