2011年8月23日19:33
日本カードビジネス研究会は、2011年8月23日、東京都千代田区のホテルルポール麹町で「8月度NCB定例セミナー」を開催した。今回は日本カードビジネス研究会 主任研究員の姥貝徳尚氏と研究員の荒川功一氏が、「震災と決済~決済サービスが担うべき新しい役割とは?~」と題した講演を行った。
東日本大震災の発生後、被害状況や被災者の近況などが報道されはするものの、「お金」やそれを媒介とする「決済」についての現況はなかなか聞こえてこない。今回のセミナーでは、震災後の決済にまつわる諸問題を整理するとともに、災害時の決済ライフラインの実現へ向けたポイントと課題について解説した。
セミナーではまず、荒川氏が東日本大震災の避難者に見る震災の影響と復興について説明した。また、震災時の各事業者の対応や、カード会社や電子マネー事業者、金融機関の被害と復旧対策などについて紹介した。
続いて登壇した姥貝氏は、東日本大震災における義援金が被災者に渡るまでのプロセスについて説明したうえで、海外における大規模震災と決済関連企業の活動を紹介した。また、今後の災害支援の鍵として、「プリペイド」と「スマートフォン」を挙げ、それぞれのメリットや支援方法について解説した。
日本カードビジネス研究会では「定例」「公開」セミナーを定期的に開催している。今後のセミナーの予定は同研究会のWebページに掲載されている(http://www.ncbi.jp/ncbhp/)。