2011年9月20日9:00
同じ業界で徒党(アライアンス)を組めば、それに外れた会社はキバをむき出しにして抗戦体制にはいる。英国のモバイル業界で、まさにその状況が出現した。
英国で大手モバイルキャリアは4社。そのうち3社がモバイル決済のジョイントベンチャーを立ちあげた。その3社とは、EverythingEverywhere、O2、そしてVordafoneである。
残る1社が「Three」つまり社名が「3」という会社である。わかりにくい構図だが、3が欧州委員会(European Commission)に、3社のジョイントベンチャーをブロックするよう要請したのである。
大手3社が連合を組んでモバイル決済の規範を決めてしまえば競争が阻害される、というのがThreeの言い分だ。
モバイル決済市場はポテンシャルが高いだけに、競争は熾烈を極めている。はたして、英国のモバイル決済戦争はどのように収束するのだろうか。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。