2012年1月5日9:00
金融サービスを提供する銀行が顧客獲得施策で目をつけたのは、なんと自転車だった。
米ウェストバージニア州のUnited Banksharesは、首都ワシントンで預金を獲得するため、バイクのシェアリングサービス会社Capital Bikeshareと提携した。
BanksharesとBikeshareは文字列も発音もよく似ている。が、これは本題とは関係ない。
首都ワシントンの地下鉄は路線拡張の予算が限定されている。よってこの公共交通機関を拡張する方法として自転車を奨励している。
この施策に則って、2010年9月に設立されたのが自転車シェアリング会社Capital Bikeshare。全米でも大手の一角を占めている。
ただCapital Bikeshareは問題を抱えていた。バイクシェアリングシシテムの自動基地では現金が使えないのだ。
現在110カ所にある太陽光発電を利用した自動基地から自転車を借りるためには、デビットカードかクレジットカードをスワイプしなければならない。
これだとカードがもてない低所得者は利用できない。
この人たちもカードが使えるようにUnited Banksharesは、バイク利用者が小切手口座開設をする際にCapital Bikeshareの年会費75ドルのうち25ドルを割引きするキャンペーンをはじめた。
小切手口座を開設すればデビットカードが使えるようになるのだ。なるほど、口座獲得と自転車シェアリングサービスが結びついた。
マーケティングのアイデアはいろいろなところにあるものだ。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。