2012年2月9日9:00
技術革新で実にさまざまな決済ソリューションが誕生している。カード・金融業界はこの変化にどう対応していけばいいのか。
そんな悩みを解消するため、MasterCardは次世代決済のロードマップを作成した。
なんと次世代決済ソリューションのベースにしたのはICカードである。磁気カードからICカードへの切換えを推進する。もちろん明言してはいないが非接触ICにも対応するはずだ。
目的は消費者の利便性とセキュリティを高めること。購入時に決済とリウォーズやロイヤルティを統合したサービスも可能にする。
EMV仕様のICカードインフラを、2013年4月までにアクワイアラーと共同で構築する。
これによってセキュリティを高め、不正を削減。EMVに対応したPOS端末を加盟店に導入する。このなかにはATMも含まれる。
欧州では一般的に浸透しているICカードインフラだが、米国では未整備のままだった。磁気カードインフラからICカードインフラへの移行には数兆円ともいわれる膨大な費用がかかるためである。
MasterCardはスマートフォンの普及とNFC非接触決済の拡大を見越してIC化に舵を切った。VisaやAmexも当然この動きに乗ってくるにちがいない。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。