2012年6月14日13:49
大日本印刷(DNP)は、スマートフォン上の決済やクーポン、ポイントなどの多様なアプリケーションを一元管理し、これらに関わる業務を支援するプラットフォームサービス「モバイルWallet(ウォレット)」を開発したと発表した。
同サービスは、スマートフォンで利用するアプリの開発や配信、安全な取引のためのデータ通信や認証などのサービスをクラウド型で提供するもので、NFCサービスやおサイフケータイにも対応している。2012年秋に実証実験を実施し、2013年1月にサービスを開始する予定だ。
モバイルWalletは、Walletと呼ばれる共通のユーザーインターフェースアプリ上で、決済やポイントなどのサービスアプリを利用できる。DNPのモバイルWalletプラットフォームと、クレジット会社やポイントサービス会社、クーポン配信会社など複数のサービス事業者をつなぐことで、異なるポイントサービスとのポイント交換や、クレジットカードから電子マネーへの入金など、異なるアプリ間のデータ連携が可能になる。
また、複数のクレジットカードの利用明細、キャッシュカードの取引履歴、電子マネーの残高などをまとめてスマートフォンに表示することが可能だ。DNPがアプリの開発、スマートフォン用OSのバージョン管理、配信管理などを行うことで、サービス事業者は、開発・運用負荷を低減することができるという。さらに、アプリのダウンロードに際して、デジタル署名を付けて配信することにより、正規のアプリであることを担保したり、取引データの認証を行うなど、安全なサービスの提供を目指す。
DNPでは、明細表示、各種申込み、パーソナルDM配信、ポイント管理、クーポン管理、プリペイドバリュー管理など、サービス事業者の管理業務を代行する機能を提供するため、サービス事業者の運用負荷を軽減できるという。
今後もDNPは、モバイルWalletをはじめとするプラットフォームサービス、NFCモジュールやリーダーライタ、認証技術を中核としたサービス開発など、NFCの商用サービスの立ち上げや市場活性化を推進していく。同社では、モバイルWallet関連のサービスで、今後3年間で約20億円の売上を目指す。