2013年3月1日18:57
大日本印刷(DNP)は、スーパーなどに設置したNFC電子棚札に、NFC対応のスマートフォンをかざすことでスムーズな買い物が可能な「NFC SMARTSHOPPING(エヌエフシー スマートショッピング)」を開発したと発表した。
DNPは、今回開発したNFC SMARTSHOPPINGを、スマートフォンでのキャッシュレス決済やクーポン、ポイントなどの授受など多様なサービスを提供するアプリケーションを一元管理し、その関連業務を総合的に支援するサービスである「モバイルWallet」の新機能として提供する。これにより、購買履歴などから利用者の属性を分析し、個々の属性に合わせた情報提供による来店促進など流通業界向けのO2O(Online to Offline)サービスの実現が可能となる。
モバイルWalletサービスは、決済やクーポン、ポイント授受などのサービスを一元管理しており、購買履歴などから利用者の属性を把握することができる。SMARTSHOPPINGは、この属性情報を活用し、購入額によるステータスに応じた割引価格をスマートフォンに提供して、優良顧客の来店頻度を高めるなどの売上増につながる情報が取得できることが最大の特長となっている。
また、これまでの売り場では、景品表示法上で二重価格の提示はできなかったが、プレミア会員のスマートフォンだけに特別割引価格を提示できる。また、タイムセールなどの時間に応じた価格設定にも対応している。さらに、サービス提供事業者のレジカウンターでの商品チェックなどの運用負荷を低減するとともに、レジカウンターでの利用者の待ち時間を解消するという。加えて、商品に含まれるアレルギーや栄養成分などの情報を利用者に提供することが可能だ。
価格は、NFC SMARTSHOPPING機能のASP利用料が月100万円からとなる。DNPは、今後の検証活動を通じて、NFC SMARTSHOPPINGの早期のサービス開始を目指すとともに、同サービスを流通や小売業などに提供していく方針だ。また、モバイルWalletのポイントやクーポンと連動する仕組みの実現や、利用履歴を活用した販売促進活動を支援するCRMとの連携、アジア太平洋地域をはじめとした海外展開を目指していくという。