2012年7月20日0:00
留学ジャーナル、アルク、転送コムおよび郵便事業(日本郵便)は2012年7月19日に記者会見を行い、海外留学生の利便性向上・留学機会拡大に向けて相互に協力・支援していくと発表した。
日本人の海外留学は、2004年をピークに下降を続けていたが、昨今は、企業活動のグローバル化や円高などの影響により、増加傾向にある。海外留学は、国際感覚やコミュニケーション能力を磨き、語学等のスキルを向上させることができる貴重な機会であるが、海外生活のポイントやその準備方法など、海外留学に関する詳細情報が不足しているという。そのため、留学準備から帰国後までのさまざまなシーンで留学生とその家族をサポートする「留学生応援施策」を展開する。郵便事業 執行役員 国際事業本部長 大部修司氏は、「海外留学の利便性を拡大させ、さらにその機会を拡大させたい」と今回の取り組みの目的を語った。
日本郵便では、転送コムと連携し、日本から留学先に荷物を発送できる「留学生向け発送支援サービス」を提供する。また、「国際郵便らくらくナビ」特設サイトの開設、留学情報誌「留学ジャーナル」での「国際郵便らくらくナビ」(冊子)の配布、留学ジャーナル主催の「留学生のための生活準備講座」での海外発送サービスに関するガイダンスの実施、海外からの外国人留学生支援等を行う。
「留学生向け発送支援サービス」では、留学者が会員登録を行い、留学先の住所を転送コムに知らせると、転送コムが必要な書類を準備し、日本郵便の国際スピード郵便(EMS)で海外に転送する。
具体的には、日本にいる家族もしくは留学する本人は、ゆうパック等で転送コムの倉庫に荷物を発送する。留学者は、留学先で発送の指示を行い、クレジットカードやPayPalで決済を行うと海外へ荷物が届けられる。また、留学先の住所が決まった後、または、留学先の現地生活が落ち着いた後に、留学先へ発送ができるサービスも提供する。
転送コムでは、日本で初めて、クレジットカードの不正利用を未然に検知する不正検知システム「ReD Shield(レッドシールド)」を導入している。これにより、不正利用対策をほぼ自動化し、より安心して海外へ商品を販売することが可能となった。また、転送コムでは、転送する全商品の中身をチェックすることにより、留学先の各国に配送できない商品を選別している。転送コム 取締役 宮坂英三氏は今回のサービスにより、「年間10万個の発送」を目標として掲げている。
また、日本郵便では、アルクと協力して、留学生やその家族が感じる初めての留学にあたっての不安の解消を目的に、留学先での必需品やその発送時期、EMSなどの国際郵便を利用することで安く、簡単に荷物が送れるなどの情報を満載した「国際郵便らくらくナビ」を作成し、ゆうびんホームページ上に特設サイトを開設した。4社では将来的に、SNSやインターネットを活用した取り組みも検討している。