2012年7月23日16:30
デビット・クレジットの決済代行センターであるシー・オー・シー(COC)は、2010年10月に発売したモバイル型決済端末「COC-MT IC5100」において、「銀聯カード」の取り扱いを2012年8月1日から開始すると発表した。
銀聯カードは、現在、26億枚以上発行されており、中国を中心に日本を含む全世界200万の加盟店で利用可能である。日本でも加盟店が増加しており、中国人観光客による交通・観光・ショッピングで利用されている。
今後は、個人観光ビザの発給要件の緩和や日本政府の推進するビジット・ジャパン・キャンペーンなどにより、個人旅行者が増加し、中国人観光客による銀聯カードの決済シーンが拡大することが予測されている。また、日本における中国人居住者は年々増加しており、2011年末の時点で67万人と過去3年間で3.9倍に膨らんでいる(法務省外国人登録者統計)。2012年7月9日には、これまでの外国人登録制度の廃止改正に伴って「在留カード」が発行され、在留期間の延長(最長5年)・住民票の発行・国民健康保険への加入・介護など各種行政サービスが適用されることになった。これに呼応して、訪問型各種家事代行サービスや訪問介護・訪問調剤などの代金を銀聯カードで決済したいという新たな決済ニーズが急速に高まっているという。
現在、国内で銀聯カードが使用可能な店舗は、3万店舗以上に達しているが、決済端末は電話回線やLANを使用した「据置型決済端末」が中心だ。今回、COCは、Bitel社ならびにキャニックスジャパンの全面的支援を得て、耐久性や操作性の高さからタクシー業界を中心に約8,000台の導入実績を持つCOC‐MTIC5100に、銀聯カード機能を搭載した。これにより、より広範な決済シーンでの利用が可能となった。
今後、COCはCOC‐MT IC5100を利用中の大手家事代行事業者や訪問介護・調剤チェーンと連携して、キャッシュレス決済の幅を拡げていく方針だ。また銀聯カード取り扱いの国内クレジットカード会社とも連携強化のうえ加盟店開拓を促進し、銀聯カード決済対応のCOC MT-IC5100の販売2万台を目指す。
なお、COCでは、同決済端末にポイント機能を付加する計画を進めているという。