2012年12月14日14:50
野村総合研究所(NRI)は、新開発の小型専用機器と、スマートフォン、タブレット端末、PC等のさまざまな端末(マルチデバイス)を組み合わせて利用する、クラウド型の新モバイル決済サービスを、2013年秋から提供すると発表した。
同サービスは、これまでNRIが生命保険会社を中心に導入・展開してきた、モバイル決済端末を利用する共同利用型の決済サービスをさらに進化させたもので、現在、大手生損保数社が現行システムの更改を含めて導入検討を開始しているという。
同サービスは、専用機器を必要最小限の機能に絞り、小型軽量化と低価格化を実現したという。専用機器はパナソニック システムネットワークスが開発しており、キャッシュカードやクレジットカードの読み取り、および暗証番号の入力など、カード機密情報の取り扱いに必要な機能に特化した。
また、帳票類は電子証憑化してプリンタ機能を廃止するなど、機能を絞り込むことで従来のモバイル決済端末と比べて約半分のサイズを実現したという。
同サービスでは、クレジットカード決済以外に、国内金融機関が提供する「デビットカード決済」、およびオンラインで振替口座設定ができる「ペイジー口座振替受付サービス」が利用できるようになる。NRIでは、保険業界各社をはじめ、流通業界など幅広い業界においての導入を目指す。なお、決済に用いるカードは、磁気ストライプ型だけでなく、ICカードも利用可能だ。
同サービスでは、Windows、Android、iOSに対応している。利用シーンや利用環境にあわせて、さまざまなデバイスを選択することが可能だ。また、マルチデバイス側の通信機能を利用するので、これまでのようにモバイル決済端末自体に専用の通信機能を持つ必要はなく、通信コストの大幅圧縮を実現するという。