2013年1月29日14:43
マスターカード・ワールドワイド(MasterCard)は、シンガポール経営大学のシム・キーブン金融経済大学院(SKBI)とMasterCardによるシンガポールにおけるインフレ期待値指数(SInDEx)の最新調査結果を発表した。同調査結果によると、シンガポールの消費者は、世界的な景気後退がもたらすインフレの抑制効果によってインフレ率が低下すると考えていることがわかった。
SInDExは、シンガポール経営大学(SMU)のSKBIとMasterCardが共同で開発したもので、無作為に抽出したシンガポールの一般消費者約400人を対象に実施したオンライン調査の結果を基に算出している。
同オンライン調査は、シンガポールの一般世帯における意思決定者の行動や心情を理解する上で役立つものである。四半期ごとに実施する同調査は、今回で6回目となり、2012年1月発表以来、公式指数として発表している。SInDExは、SMU SKBIのオーロビンド・ゴッシュ(Aurobindo Ghosh)博士とジュン・ユウ(Jun Yu)教授、およびMasterCardが共同で開発した。
2012年12月に実施した最新の調査結果からは、向こう1~5年間の経済変数について、消費者の知覚価値に、ある一定の傾向を見出すことができたという。
2012年9月と12月の調査を比較すると、消費者は向こう1年間のインフレ率が減速傾向にあると考えていることがわかった。向こう1年間のインフレ期待値は、9月調査時点で4.57%に対して、12月の調査では4.37%とわずかに低下し、同様に、向こう1年間のインフレ期待値の加重総合指数であるSInDEx1も9月時点の4.57%から、4.4%に低下した。
向こう5年間の長期的インフレ期待値も、9月の5.56%から12月には5.21%に低下。同様に、向こう5年間のコアインフレ率(住居費と自家用車所有経費を除く)も5.20%か4.84%へとわずかに下落した。
その結果、2012年12月時点でのSInDEx5(向こう5年間のインフレ期待値指数)も4.97%と、同年9月調査時点の5.24%と比べ低下したという。