2013年7月18日18:02
ビザ・ワールドワイド(Visa)は、旅行者の決済動向を明らかにするため、Visaカード会員の決済データより訪日旅行者と日本人の海外旅行者のカード利用傾向を分析した。今回の分析から、訪日旅行者の決済総額(+24%)および取引件数(+30%)が、2011年および2012年の比較により大幅に増加していることが明らかになったという。また、同期間比において、日本人の海外旅行者の渡航先でのカード決済総額(+6.2%)および取引件数(+12.1%)も増加しており、現金利用が多い日本人でも海外旅行中のカード決済利用が年々増加していることが分かったそうだ。
2012年の訪日旅行者のVisaカード会員の決済総額は、前年比24%増の29億ドルとなった。また、同年のVisaカードの取引件数も30%増の1,440万件に達したことが分かったそうだ。増加傾向の理由の一部としては、訪日旅行者数が前年と比較し、34.6%増の840万人に上ったこと、そして、外国人観光客にもカード決済ができることが分かるよう、Visaのロゴマークが付いたステッカーを店頭に貼る店舗が増加したことが考えられるという。 2012年の一年間では、沖縄や北海道など自治体と共同で、Visaが利用できることを示す「Visaゾーン」やカード利用促進プロモーション等を実施している。
Visa Travel Snapshot(Visaトラベルスナップショット)によると、Visaカード会員の中で日本での決済総額が大きかった上位三カ国は、米国(8億4,700万ドル)、韓国(3億300万ドル)、台湾(1億9,740万ドル)となった。前年比の伸び率でみると、タイ(+46.3%)が最も高く、次いでシンガポール(+34.8%)と、アジア圏からの観光客の決済総額数が高くなっていることがわかったそうだ。タイの伸び率が高い背景の一部として、2012年6月1日から観光や親族訪問等の目的で日本を訪問するタイ国内居住のタイ人に対し、数次ビザの発行が開始されたことが影響していると考えられる。加えて、タイからの訪日旅行客の動向を見ると、日本に来てショッピングを楽しむ人が多いことも決済総額の伸びにつながっているそうだ。