2013年8月8日8:46
ダイエーは、2013年7月26日から8月9日まで、ダイエー碑文谷店にて、オンラインクーポンによる実店舗への来店促進と、売り場の異なる商品を同時に提案するクロスマーチャンダイジングを連携させた、「O2Oクロスマーチャンダイジング」のトライアルを実施している。
対象とする商品は、玉露園の「カルシウム入りこんぶ茶缶入(顆粒)」、「カルシウム入りうめこんぶ茶缶入(顆粒)」、およびソー・プランニング編著の書籍「玉露園のこんぶ茶アイディアレシピ」となる。
まず、登録したスーパーの特売情報が検索できるニフティの無料サービス「シュフモ」で、ダイエー碑文谷店や近隣のスーパーを登録している会員に対し、「こんぶ茶」「うめこんぶ茶」が50円割引になるオンラインクーポンを配布し、店舗に来店を促す。2Fのサービスカウンターには、バーコードの読み取り・発券機「CouponGATE(クーポンゲート)」を設置し、来店時にオンラインクーポンを発券する。
ダイエー碑文谷店は、食品、書籍、インテリアなど複数の売り場を持つのが特徴だ。店舗では、食品売り場で同クーポンが利用でき、ソー・プランニング発行の「こんぶ茶レシピ本」の一部レシピ(トマトおでん、豆乳レモンパスタ、梅こんぶサイダー)をスマートフォンや携帯電話にQRコードを通じて無料配信した。また、店舗に設置したデジタルサイネージでも同取り組みに関する情報を配信していた。
さらに、6Fの書籍売り場(アシーネ)では、「こんぶ茶レシピ本」の購入特典として「こんぶ茶」の試供品を提供。書籍売り場でも店頭の目立つ位置で、企画の紹介を行った。
「今回は、食品売り場と書籍売り場という、異なる売り場が互いに商品を紹介することで、利用客の店舗内回遊を促進させる狙いがあります」(ダイエー eビジネス企画推進部 eビジネス企画課 課長 植田龍輔氏)
8月3日、4日には、「こんぶ茶」「うめこんぶ茶」を食品売り場のトマトの販売コーナーにおいて、試食販売サービスを提供。試食品は約500食を用意。こんぶ茶によるトマトおでんのレシピを紹介した。トマト売り場では、「こんぶ茶」「うめこんぶ茶」を大々的に告知していたため、販売効果もあったそうだ。
ダイエーは、大手スーパーの中ではいち早くO2Oへの取り組みを実施。現在は177店舗にクーポンゲートの端末を設置している。9月からはグルメシティへも端末を設置する予定だ。これまでは、メーカーがスポンサーとなり、ヤフー、サンプル百貨店、シュフモの媒体を通して店舗に送客するモデルで展開していたが、今回は売り場のメニュー提案と合わせて提供するモデルとなった。
植田氏は、「こんぶ茶のように、夏に販売が伸び悩む商品の提案が、提案を変えた際にどのような成果が出るのか見極めたかったという思いもありました。今後は、このような売り場提案を含めたクロスマーチャンダイジング企画を複数の店舗で展開していきたい」と意気込みを見せる。
また、ダイエーのポイントカード「ハートポイントカード」とメールアドレスを連携させO2Oによる再来店を促したり、ID連携を行うなど、クーポンで来店した顧客の行動を見極めるモデルについても検討していく方針だ。