2014年5月7日8:00

ビジネスを加速させる決済プラットフォーム「WebPay」
「伝送・処理・保存」の全てでECサイトがカード情報を保持しない仕組みを提供

「WebPay(ウェブペイ)」は、数時間で組み込み可能なAPI、短い審査期間、カード情報を加盟店側で保持しないセキュアな決済システムが売りとなるクレジットカード決済サービスだ。「使用が複雑で、審査に時間がかかった日本の決済サービスをシンプルにすることで、スタートアップを支援したい」とウェブペイ CEO 久保渓氏が話すように、簡単なシステム、低価格なコストが売りとなっている。

ECサイトの開発工数やクレジットカードの審査を大幅に削減
4月から手数料を変更し、ECサイトのメリットを高める

ウェブペイは、ECサイトやオンラインサービス向けにサービスを提供しており、数時間の作業で既存システムに国際5ブランドに対応した決済機能を導入可能だ。ECサイトは、数行のコードを実装するだけでクレジットカードへの課金処理が行える。また、Rubyをはじめ、さまざまなプログラミング言語向けのライブラリも用意しているという。

「WebPay(ウェブペイ)」導入のメリット
「WebPay(ウェブペイ)」導入のメリット

初期費用・月額費用は無料であり、審査は3日程度。価格や機能面などについては、「お客様を見て常に改善している」(久保氏)そうだ。3月までは、5大クレジットカードブランドすべて3.40%+30円だったが、4月から、VisaおよびMasterCard が3.25%+0円、JCB、American Express、Dinersが3.40%+10円に変更している。

久保氏自身、以前はサンフランシスコでクラウドホスティング事業を行っていたが、国内の決済システムの複雑な部分に疑問を感じていたそうだ。同社では2012年9月にWebPayのプロトタイプ版を開発。2013年5月に会社を設立し、6月にサービスをリリースしている。

「メディア等では、“数行決済市場”“簡易決済市場”と呼ばれていますが、いまの時代に求められている決済サービスとして、WebPayはこれまでのサービスの上位互換であると位置づけています。これまで複雑だったAPIがシンプルになることで、開発工数を削減でき、セキュリティは高まり、なおかつビジネスサイクルも早くなります」(久保氏)

ECサイトがPCI DSSに準拠しやすい環境を提供
カード情報をトークンに置き換えて管理

WebPayは、利便性に加えセキュリティが強みとなっている。WebPayのシステムはPCI DSSに準拠しているが、ECサイトが準拠しやすいサービスであるのも特徴だ。米国の場合、例えばカリフォルニア州、ネバダ州などでは、Webサービスを運営する加盟店がPCI DSSに準拠していない場合、刑事罰が下ることが発表されており、連邦法でも検討されている。今後は、米国だけではなくPCI DSSの準拠は世界的な流れになると同社では予想しており、「これまで数千万円かかっていたPCI DSS準拠のコストが、数万~数十万円になるシステムを提供しています」と久保氏は自信を見せる。

ウェブペイのメンバー。左から2人目が CEO 久保渓氏
ウェブペイのメンバー。左から2人目が CEO 久保渓氏(画像提供:ウェブペイ)

WebPayでは、ユーザーがクレジットカード情報を極力取り扱わなくて良いように、代替となるトークンを用いるしくみを提供。Javaスクリプト、iOSのSDKを用意している「クライアントサイドトークン」を利用することにより、漏えいの三大経路と呼ばれる「伝送」「処理」「保存」のすべてで、カード情報の管理を回避可能だ。

WebPayでは、ECサイトのドメインにカード情報の入力フォームを用意。久保氏は、「WebPayは、自社サイト内にクレジットカード決済を組み込むことができる恩恵を受けつつも、処理も伝送も保存も行わない仕組みを提供しています。利用者が、ECサイトで決済を行うと、まずWebPayにクレジットカード情報を飛ばして、弊社でトークンに変更し、トークンに変わったものだけをECサイトのサーバに戻します。これにより、ユーザー体験は損なわずに、セキュリティを強化できます」と特徴を述べる。

ECサイト側のドメインにカード決済機能を組み込むメリットは2つ。1つは、決済はコアの部分であり、サイトのアクセス解析や広告との連携など、細かい計測が可能になる点だ。また、外部遷移の場合、コンバージョンレートが下がると言われているが、その実態は不明となっている。そのため、コンバージョンレートを調べつつ、デザインや設計を変更することで、ビジネスのコアとなる決済の効率を高めることができるという。

登録は2,000社を超える
BtoBビジネス、アプリ内課金、定額課金等に対応

現在、WebPayの登録数は2,000社を超え、BtoBビジネス、アプリ内課金、定額課金を行う企業などからの引き合いが多く寄せられている。クラウド会計ソフト「freee(フリー)」、人材サービスの「Wantedly(ウォンテッドリー)」、ヤフー子会社の「クロコス」など、大手スタートアップ企業での採用も増えてきた。久保氏は、「月額、三カ月、年度などの定期課金に加え、従量課金が混ざっているような複雑なビジネスモデルを実現するために利用されています。WebPayは、実現したいビジネスに対して、柔軟性とシンプルな設計を実現できます」と強みを口にする。

そのほか、決済処理事業者のリーディングカンパニーであるGMOペイメントゲートウェイとは、資本業務提携を締結。また、カード会社のトヨタファイナンスとは包括加盟店契約を締結した。このような取り組みにより、カード業界内での信頼性も高まったそうだ。

久保氏は、「“決済サービスにイノベーションを起こす”という点では、今後もリーダーシップを発揮していきたいです。課題解決型でご利用いただくお客様に価値を提供して、それを高めていく。自社で開発しているお客様の決済部分を担い、より質をアップさせていきたいです」と今後の意気込みを語った。

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