2014年4月7日9:20
広がりを見せるインターネットの決済手段
近年、インターネットの決済手段は多様化している。クレジットカードはもちろん、携帯キャリア決済、ポイント決済、ウォレット決済、PayPal、プリペイド/電子マネー、ネットバンク/銀行決済、コンビニ決済など、決済手段は多岐にわたる。EC加盟店では、自社の店舗に合った決済手段を導入することで売り上げを伸ばすことが可能となる。例えば、クレジットカードを利用していない未成年層や若い女性、主婦等をターゲットとした商品を販売する場合、携帯キャリア決済、後払い、代引きなどの手段を提供することで取り扱いを伸ばすことが可能だ。
携帯キャリア決済としては、NTTドコモが「ドコモ ケータイ払い」、KDDIが「auかんたん決済」、ソフトバンクモバイルとソフトバンク・ペイメント・サービスが「ソフトバンクまとめて支払い」を提供している。従来、キャリア決済はデジタルコンテンツを中心に利用されてきたが、スマートフォンなどの普及により、物販サイトにおいても急速に売り上げを伸ばしていると言われている。
また、ネットプロテクションズの「NP後払い」、GMOペイメントサービスの「GMO後払い」、キャッチボールの「後払い.com」、ニッセンの「@払い-ニッセンCOLLECT」といった後払い決済は、利用者が実際に商品を受け取ってから支払いできる点、事業者が立替払いを行うためEC加盟店への入金が保証される点などにより、アパレルなどの物販サイトを中心に導入企業が増えている。同サービスは、ヤマトクレジットファイナンスとヤマトフィナンシャルも「クロネコ代金後払いサービス」の名称で試験運用を始めている。
さらに、楽天やヤフーでは、生活者が普段利用しているIDとパスワードを利用して他のサイトでも決済が可能なサービスを提供しているが、大規模な会員をEC加盟店へ送客するサービスとして導入企業が増えると想定される。海外ではアマゾンも同様のサービスを提供しており、国内での展開も期待されるところだ。
ヤフーやウェブペイでは、数行のコードを貼り付けるだけで簡単にオンラインクレジットカード決済システムが導入できる簡易的な決済システムを提供。これにより、決済システム導入の敷居が大きく下がると両社では意気込みを見せる。
最近では、O2Oやオムニチャネルの進展により、「PayPal」や「ZNAP」など、利用者のクレジットカードをアカウントと紐づけて利用するソリューションも注目を浴びている。
ネットワーク電子マネー事業者のウェブマネーでは、コンビニエンスストアで販売する「WebMoneyカード」の売上が順調に増加。また、ダナルジャパンと協力し、2014年3月21日から、スマートフォンで店舗での支払いができるバーコード決済ソリューションを、新大久保駅周辺の36店舗でスタートしている。「ちょこむeマネー」を展開するNTTスマートトレードでは、三井住友カード、MasterCardと提携し、2014年3月5日から、ネットショッピング専用のカードサービス「MasterCardプリペイドねっと」の提供を行うなど、新たな動きを見せている。
そこで、今回は多様化するインターネットにおける決済手段について取り上げる。
■開発者向け簡易決済サービス
決済導入のハードルを大きく下げる「Yahoo!ウォレットFastPay」を提供
「Yahoo!ウォレット」「Tポイント」との連携、「継続課金」対応も視野に
~ヤフー
ビジネスを加速させる決済プラットフォーム「WebPay」
「伝送・処理・保存」の全てでECサイトがカード情報を保持しない仕組みを提供
~ウェブペイ
■未回収リスク保証型後払い決済サービス
未回収リスク保証型の後払い決済サービス「NP後払い」の成長は加速
1万社以上の実績による与信システムとオペレーションのノウハウが強み
~ネットプロテクションズ
未回収リスク保証型の後払い決済で№1を目指す「後払い.com」
柔軟な手数料率やサポート体制、債権管理のノウハウが強み
~キャッチボール
「ニッセン」が安心感のあるコンビニ後払い決済で通販サイトをサポート
通販老舗ならではのトータルサポートも売りに
~ニッセン
未回収リスクのない決済サービス「GMO後払い」の導入企業は順調に増加
リアルタイム与信、低料金、トータル決済サービスの強み
~GMOペイメントサービス
70万の加盟店ネットワーク、与信ノウハウを武器に後払い決済サービスを展開
初年度20億円、600店舗の採用を目指す「ATODENE」の強みとは?
~ジャックス
■対面での非対面決済事例
モバイル決済サービス「ZNAP」導入のメリットは?
小売・流通・公共料金・通販・入場管理など様々なシーンで利用可能
~MPayMe Japan
スマホを使ったシンプル・スマートな決済を目指す「GMO Pallet」
秋からの本格展開から1年間で1万加盟店の導入を目指す
~GMOペイメントゲートウェイ
■ID決済サービス事例
リクルートIDとポイントを共通化した「リクルートかんたん支払い」を開始
リクルートID利用者の利便性向上を目的とし、手数料は業界最低水準の料率で提供
~リクルートホールディングス
■キャリア決済サービス事例
NTTドコモの「ドコモ ケータイ払い」は順調に成長
デジタルコンテンツに加え物販での取り扱いが拡大
~NTTドコモ
■ネットワーク型電子マネー事例
「MasterCardプリペイドねっと」でちょコム会員の利便性を強化
クレジットカードのように使えるネットプリペイドサービスを開始
~NTTスマートトレード
「MasterCardプリペイド付きWebMoney Card」を発行
「WebMoneyカードケース」で利便性を強化し、ポイントによるお得感を提供
~ウェブマネー
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