2014年5月22日8:00
ロイヤルゲートとエンパシがEMV ICカード対応のスマホ決済サービスを紹介
スマートフォンやタブレットと連携可能な決済サービスは数多く登場しているが、ロイヤルゲートやエンパシではEMV ICカードに対応した決済端末を投入する予定だ。両社では2014年5月14日~16日まで開催された「JAPAN IT WEEK春」(主催:リードエグジビション)の「Web&モバイル マーケティングEXPO春」において、製品の紹介を行った。
「PAYGATE」は高いセキュリティが特徴
ロイヤルゲートは、磁気(マグストライプ)だけではなく、接触のEMV ICカードに対応したクレジットカード決済、TypeA/BやFeliCaの非接触決済、デビットカード(J-debit)、口座振替、ポイントカード対応のマルチ決済端末「PAYGATE AIR」を展示した。
「PAYGATE」は、Bluetoothやイヤフォンジャック対応のカードリーダをスマートフォンやタブレットといったスマートデバイスと接続することで、決済端末として利用可能なサービスとなっている。
従来から展開している分離型の「PAYGATE MAG」、イヤフォンジャックタイプの「PAYGATE MAGi」に加え、「PAYGATE AIR」を来年以降投入する予定だ。同社製品は、他社に先駆けデュアルヘッドを採用。JIS1、JIS2の読み取りが可能だ。また、「PAYGATE MAG」と「PAYGATE AIR」はWindows8.1に対応する。また、セキュリティ対策として、ANSI9.24で推奨されている DUKPTのキーマネジメントを採用。100万回のスワイプに対して都度ワンタイムの暗号化キーを生成することにより、安全な取引を実現するという。さらに、マイクロソフトコーポレーションの提供する「Microsoft Azure」とロイヤルゲートのデータセンターの二重構成で、ペイメントカードの国際セキュリティ基準「PCI DSS Ver2.0」を取得している。
「PAYGATE AIR」はEMV、PCI PTS、FeliCa検定に対応へ
新たに投入する「PAYGATE AIR」は、EMVレベル1、レベル2、PCI PTSの新バージョンである4.0への対応に加え、「FeliCa検定も受ける予定です。また、シンクライアント対応も行います」とロイヤルゲート 執行役員 業務推進室 室長 村松陽二氏は説明する。さらに、同端末は2次元コードの読取も可能で商品の読取などにも対応できる。
価格はバーコードリーダ搭載型で5万円(非搭載は4万円)、1台当たりの登録費用が1万5,000円、プリンタ代金が3万円、月額1,500円となっている。また、ライトブルー、ライムグリーン、オレンジ、レッド、ホワイトの携帯カバーを用意している。ロイヤルゲートでは出資を受けるクレディセゾンやトヨタファイナンスなどのカード会社、情報処理センターのシー・オー・シーと連携し、サービスを提供する。
エンパシの「EM10」はさまざまな利用シーンを想定
エンパシでも業務タブレット型決済端末「EM10」を展示した。Windows Embedded 8.1 Industryに対応した業務端末で、マグストライプ、EMV ICカード、NFCに対応している。また、単純な決済にとどまらず、顧客情報管理、予約システム、POSシステム、タクシーソリューションなどとして活用できるという。決済に関しては、アクワイアラのトヨタファイナンス、情報処理センターの日本カードネットワークと連携してサービスを提供するという。