2025年7月9日14:12
デジタルガレージは、2025年6月30日に「NEW CONTEXT CONFERENCE TOKYO 2025 Summer」をリアル、およびオンラインで開催した。
同カンファレンスは、最先端のインターネット技術やその周辺で生まれるビジネスに関心のある人を対象としたもの。国内外の有識者と参加者が議論をしながら理解を深めることを目的としている。ホストは、デジタルガレージ 代表取締役 兼 社長執行役員グループCEOカカクコム 取締役会長の林郁氏、およびデジタルガレージ 取締役 兼 専務執行役員Chief Architectの伊藤 穰一氏が務めた。
2005年の初開催から27回目の開催となるNCC TOKYO 2025 Summerは、「グローバルデジタル社会で日本が目指す未来〜Zen AIとBlockchainが創る新しいDigital Architecture〜」をテーマに掲げ、テクノロジーと精神文化の融合を探求し、日本から発信できる次世代のデジタル社会像について、有識者とともに議論した。
Zen AIとオープンソースのセッションでは、千葉工業大学 変革センター 主席研究員 岡瑞起氏、一般社団法人コード・フォー・ジャパン代表理事 関治之氏、千葉工業大学 主任研究員、マサチューセッツ工科大学「The Dalai Lama Center for Ethics and Transformative Values」所長 兼 CEO のThe Venerable Tenzin Priyadarshi Rinpoche氏の順で登壇。
また、岡氏、関氏、Rinpoche氏による講演と、東京大学 名誉教授 INIAD cHUB(東洋大学情報連携学学術実業連携機構) 機構長
IEEEライフ・フェロー、ゴールデンコアメンバー 坂村健氏、臨済宗妙心寺派佛母寺住職 松原正樹氏、ホストの伊藤氏も参加したパネルディスカッションが行われた。
2022年末に発表されたChat GPTに代表される大規模言語モデルは私たちの生活を大きく変えた。一方、技術が浸透すると同時にさまざまな課題も見えてきました。本セッションでは、技術の拡大競争とは異なる、「禅」を軸に、日本発の人間的なAI設計思想について議論を深め、次世代に求められるAIアーキテクチャの可能性を探る場となった。
午後のキーノートセッションは、慶應義塾大学特別特区特任教授 村井純氏が登壇し、インターネットが単なる技術ではなく「社会の仕組みをつくる思想」であると語った。
続いて、「Blockchainが築くFintechの未来」と題した講演とパネルセッションを実施。ブロックチェーン技術は、既存の中央集権的な金融構造を補完し、新たな透明性と信頼性をもたらす可能性を秘めているという。特に日本は、世界に先駆けてweb3や暗号資産に関するルール整備を進め、持続可能なデジタル経済の基盤づくりに取り組んできた。その点について、法務大臣政務官 衆議院議員 神田潤一氏や金融庁 総合政策局フィンテック参事官室 イノベーション推進室長兼チーフ・フィンテック・オフィサー 牛田遼介氏が紹介した。また、Radius 共同創業者 兼 CEO Robert Bench氏も登壇した。
また、神田氏、牛田氏、Bench氏によるBlockchainがもたらすFintechの未来像、そして社会全体へのインパクトについて多角的に考察するパネルセッションも実施。伊藤氏がモデレーターを務めた。
その後、テクノロジーがもたらすスケーリング革命の本質を議論する「テクノロジーで進化する事業成長のかたち」と題したセッションを実施。byFounders 創業者 兼 代表パートナー Eric Lagier氏のセッション後は、同氏とRice Capital 代表パートナー 福山太郎氏、BEENEXT Capital Management Pte. Ltd. Founder and CEO 佐藤輝英氏、デジタルガレージ 執行役員CTrO Digital Garage US, Inc. Chief Strategy Officer 片山理沙氏がパネルセッションを実施した。
続いてのセッションでは、GX・環境の持続可能性を軸に、テクノロジー、経済、社会システムの変革をどう実現するかを有識者を交えて議論した。Aurelia Institute 創業CEO Aurelia Foundry Fund ゼネラル・パートナー MIT Space Exploration Initiative 創設ディレクター Ariel Ekblaw氏、Druk Holding and Investments Ltd. CEO Gelephu Investment and Development Corporation Interim CEO Ujjwal Deep Dahal氏の講演の後、Ekblaw氏、Dahal氏が伊藤氏のモデレートの元パネルセッションを行った。
最後のWrap UPでは、渋谷区長の長谷部健氏が登場。村井氏と林氏と最後のまとめを行った。