2015年3月27日9:45■モスフードサービス「モスバーガー」での「MOS CARD」の利用は順調に拡大クレジットカードからのwebチャージ、ネットでの事前注文も提供
モスフードサービスは、2012年4月から、全国の「モスバーガー」で利用できるチャージ式プリペイドカード「MOS CARD(モスカード)」を発行している。同社では、モスバーガー公式サイトで登録可能な「モスWEB会員」との連携、クレジットカードからのwebチャージサービス、ネットで商品を注文できるサービス「モスのネット注文」においての事前決済など、モスカード会員向けのサービスを強化している。
「モスカードの日」は入金でポイントが4%に
累積ポイント数のレシート表示で貯める楽しさを訴求
モスフードサービスが発行するモスカードは、2014年3月に100万枚の発行を突破。2015年1月末現在は、約144万枚が発行されている。モスフードサービス ブランド戦略室 ダイレクトマーケティンググループリーダー 齊藤雅久氏は、「モスカードでの決済金額は、3年目に全売り上げの3%台になればと考えていましたが、すでに上回っていますので、計画通りに進んでいます」と笑顔を見せる。モスカード利用者の傾向として、通常の来店者やモスWEB会員に比べて若い人が多いという。実際、10~20代、30代の利用者の登録や稼働は高いそうだ。
モスフードサービスでは、ウェブでのアンケート調査を実施しているが、モスカード利用者の30~40%の人は、カードを持つ以前に比べ店舗への利用回数が増加したと回答したそうだ。また、月2回以上利用している人が多いという。
ポイントサービスについては、年度ごとに見直している。2014年度は、3,000円以上の入金で、入金額の2%相当の「MOSポイント」が付与される。さらに、毎月25~29日の「モスカードの日」は、1,000円以上の入金で獲得できる「MOSポイント」が4%になる。貯めたポイントは、商品購入時に10ポイント(10円分)単位で利用可能だ。また、有効期限は最終付与もしくは最終利用より1年となっている。
「2013年度は特別ポイントキャンペーンを年4回実施しましたが、2014年度はお客様に毎月定期的にお越しいただく取り組みとして、毎月25~29日を『モスカードの日』として設定しています。2014年7月からは、入金金額と付与されたポイントを分けて、累積ポイント数をレシートに表示することにより、ポイントを貯める楽しさを感じてもらうシステムに変更しました」(齊藤氏)
2015年4月1日からは、会員ランクアップ制度を導入。具体的には、公式サイトへモスカード情報の登録で「ブロンズ」、モスカードで4月1日~翌年3月31日の間に、累計3回以上購入、かつ3,000円以上購入で「シルバー」、モスカードで4月1日~翌年3月31日の間に、累計12回以上購入、かつ1万円以上購入で「ゴールド」へランクアップする仕組みを開始した。
オンラインチャージ利用者はチャージ金額が高い
「モスのネット注文」ではモスカードでの事前決済も可能に
2014年4月から、モスカード会員向けに、クレジットカード決済で手持ちのモスカードへ入金できるサービスを開始した。利用者は、3,000円、5,000円、1万円のいずれかのチャージ額が選択可能だ。現状、オンラインチャージ利用者は店舗でチャージされるお客様よりもチャージ金額が高い傾向にある。また、「毎月25~29日の『モスカードの日』は入金金額がさらに伸びます」とモスフードサービス ブランド戦略室 ダイレクトマーケティンググループ チーフリーダー 須之内由美氏は説明する。なお、現金での入金額としては、気軽にチャージできる1,000円もしくは2,000円が多いという。
同社では、新たな取り組みとして2014年9月16日から、直営店を中心とした24店舗で、ネットで商品を注文できるサービス「モスのネット注文」を開始。2015年2月17日からは対象店舗を全店に拡大した。これはPCやスマートフォンからモスバーガーの商品を注文し、店舗で受け取ることができるサービス。モスカードによるネット上での事前決済や、受け取り時間の指定も可能だ。また、「モスのお届けサービス」(店舗限定)を選択して注文すると、自宅で商品を受け取ることができるという。
実施店舗ではメールマガジンの配信やチラシの配布、またTwitterやFacebookでの告知により「モスのネット注文」会員数が伸び、潜在的な需要があることが確認されたという。以前から行っている電話注文とあわせて、将来的には売上高の約10%(導入前のおよそ2倍)の利用を目標にしている。
2013年10月からは、モスバーガー公式サイトで登録可能な「モスWEB会員」との連携をスタート。モスカードの番号を登録すると、お得な特典を提供している。齊藤氏は、「モスカード会員の方にはお得なクーポンを配信していますが、モスWEB会員に比べ利用率は3~4倍高くなっています」と笑顔を見せる。
今後の目標として、すでに台湾のモスバーガーでは先行してプリペイドカードのサービスを展開しており、14%~15%がモスカード利用となっているため、将来的には同じような水準まで利用率を高めていきたいとしている。