2015年7月30日9:00
PayPalについでファーストデータ(FD)も再上場することになった。ファーストデータは世界最大の決済プロセッサーだ。 2007年、プライベートエクイティファンドのKKRが290億ドルでバイアウト(LBO)したファーストデータ。しかしリーマンショックに襲われ、プロセッシングの手数料競争にも巻き込まれ、厳しい状況が続いていた。
苦節8年、ようやく再上場の準備ができた段階だが、成長の牽引役はまだみえていない。最終損益は赤字が毎年続き、赤字の額は減ってきてはいるが、2015年第1四半期の利益も2.65億ドルの赤字だった。
売上はのびているが、企業買収による伸びが大きい。最近積極的に買っているのがギフトカード関連だ。これとてトップラインを上げるにはパワー不足。KKRとしては再上場で負債を減少させたいという思いが強い。FDは再上場で50億ドル強の資金を調達するとみられている。再上場後もKKRは株式の74%を保有する予定だ。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。