2015年12月15日8:00

NFC Forum Japan TFが「第9回Japan Meeting」を開催
2016年2月に「NFCフォーラム東京総会」を予定

NFC Forum Japan TFでは、2015年12月10日に「 NFC技術ワークショップ2015」、11日に「第9回Japan Meeting」を富士ソフト秋葉原ビルのDMM.make AKIBA イベントスペースで開催した。第9回Japan Meetingでは、NFCフォーラム チェアマン 田川晃一氏(ソニー)から、2015年のNFCの話題番付が発表された。

横綱は「NFC端末は10億台以上の普及」
NFCフォーラムにAppleが参加、公共交通分野のハーモナイゼーションの合意

2015年も世界中でNFCに関するさまざまな動きがあったが、横綱は「NFC端末の10億台以上の普及」となった。今年の夏の時点で330億機種以上のNFC端末が普及しており、2014年~2015年にかけて10億台が出荷され、2016年までに20億台に成長する見込みだという。

NFCフォーラム チェアマン 田川晃一氏(ソニー)
NFCフォーラム チェアマン 田川晃一氏(ソニー)

大関には、まずNFCフォーラムへの「Appleの加入」が挙がった。Appleは、2015年8月11日にNFCフォーラムに加盟し、最上位のボードメンバー(SPONSOR MEMBERS)として参加している。

また、「公共交通分野のハーモナイゼーションの合意」も大関となった。公共交通分野では、NFC要求仕様が複数存在するが、NFCフォーラム、携帯通信事業者の業界団体であるGSMA(GSM Association)、欧州の鉄道の団体であるCEN、STA(スマート・チケッティング・アライアンス)等によるワークショップを開催しており、日本からもメンバーが参加している。これまで、4回以上にわたるハーモナイゼーションの議論により、アナログ規格の統一を早期に実現することに合意したそうだ。すでに、各団体による共同声明も発表されている。

VER2.0のRC(Release Candidate)版リリース
互換性テスト開発の本格化

2015年はNFCフォーラムの技術仕様が多数リリースされた年だったが、関脇としては、まず「VER2.0のRC(Release Candidate)版リリース」が挙がった。また、規格の進化に伴い、「互換性テスト開発の本格化」への要望が高まった。特にアプリレベルでの互換性テストを期待する声がメンバー企業からの声が寄せられたという。具体的には、認定プログラムや直接の動作確認を行う「Plugfest(プラグフェスト)」ではカバーしきれない、End-to-Endの評価を検討中となっている。

満席となった「第9回Japan Meeting」
満席となった「第9回Japan Meeting」

HCEの停滞と巻き返し、NFCタグの規格化を求める声
非接触給電、新ロゴのリリース、車載での利用

小結は、「HCE(Host Card Emulation)の停滞と巻き返し」および「NFCタグの規格化を求める声」となった。「HCE」については、2014年は限定的な導入のみだったが、2015 年11月に米国の大手金融機関Capital Oneによる「Android Pay」の展開開始を皮切りに市場が盛り上がったそうだ。現在、MasterCardによるグローバルでのHCEのプロジェクトは15カ国、25カ国プロジェクトに達している。

NFCタグに関しては、現在タグそのものの規格はなく、タグを読み書きする規格のみとなっている。ヘルスケア・車載用途などでは、認定されたタグのみしか利用しないという声もあるため、タグ側の認定制度を準備しているそうだ。その詳細は、2016年2月の東京総会で発表される。

前頭は、「頑張れ、非接触給電」「新ロゴのリリース」「車載での利用(オートモーティブ)」が並んだ。

非接触給電については、NFCフォーラムの組織図には「ワイヤレス・チャージングタスクフォース」があるが、最近になり技術がまとまってきたという。NFCで給電するメリットとして、13.56MHzであるため、アンテナが小さく、スペースに制約のある小型機器にも実装可能だ。また、別のアンテナを用意せずに非接触給電が行えるため、スペースとコストを抑えることができる。現在は、異物検出機能、送電電力設定機能などが議論されており、IoT(Internet of Things)の時代になるとニーズがさらに高まると予想される。

新ロゴについては、メンバー企業には10月の総会および11月のレターでアナウンスされたが、対外的には2016年1月に公表される予定だ。

車載での利用(オートモーティブ)も進んでおり、自動車メーカーによるNFCワークショップの開催、搭載モデルが登場している。

なお、田川氏の個人的なトピックとしては、2015年10月21日・22日の2日間、 インドネシアのバリ島にて「第14回JCB世界大会」への参加が印象に残ったという。同世界大会には、JCBのイシュアのアクワイアラを中心に 世界32の国・地域からパートナー企業など約200社、 総勢約510名が参加。同会議で講演を行ったが、NFCについて深い知識がない人も多く、関心の高いスピーチとなったそうだ。11月には、インドネシアの銀行のトップエグゼクティブが集う場でも講演を行ったそうだ。

「NFC技術ワークショップ2015」を初開催
東京総会はカンファレンスや「Tap into NFC Showcase」を予定

なお、Japan Meetingでは、FIDO Allianceに参加するヤフー Yahoo! JAPAN研究所 上席研究員 五味秀仁氏が「次世代認証技術 FIDOの動向とNFCの適用」をテーマに基調講演を行った。また、「NFC Forum:現在の取組み内容、及びグループ構成の解説」について、SONY Deutsuchland Gmbh European Technology Center, NFC Team 田林洋氏が解説した。さらに、ライトニングトークとして、「EMVcoとモバイルに関するトレンド」について、FIME Japanの深堀紗絵氏が講演した。

Japan Meetingの前日には、同会場にて「NFCとは何か」について基礎から紹介する入門解説のほか、NFCの試験方法について紹介する「NFC技術ワークショップ2015」が開催された。当日は、Micropross(アルテック)、 LitePoint(伯東)、FIME Japan(Keysight)といった測定機器も展示された。

今後の国内での予定としてNFCフォーラムでは、2016年2月8日~12日まで東京のヒルトン東京お台場において「NFCフォーラム東京総会」を開催する。2月9日には、カンファレンスおよびNFCフォーラムメンバーと日本企業との交流の場となる「Tap into NFC Showcase」の開催が予定されている。

関連記事

ペイメントニュース最新情報

ポータブル決済端末、オールインワン決済端末、スマート決済端末、新しい決済端末3製品をリリースしました(飛天ジャパン)

国内最大級のクレジットカード情報データベース(アイティーナビ)

「お金の流れを、もっと円(まる)く」決済ゲートウェイ事業のパイオニアとして、強固なシステムでキャッシュレス決済を次のステップへと推進します。(ネットスターズ)

国内最大級の導入実績を誇る決済代行事業者(GMOペイメントゲートウェイ)

決済シーンにdelight(ワクワク感)を!PCI P2PE 認定国内実績 No.1の「確かな信頼」を提供します(ルミーズ)
電子マネー、クレジット、QR・バーコード、共通ポイントなど、多数のキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供(トランザクション・メディア・ネットワークス)
決済領域を起点に多様なビジネスニーズに応える各種ソリューションを提供(インフキュリオン)
ReD ShieldやSift等の不正検知サービスを提供し、お客様の不正対策を支援(スクデット)
BtoCもBtoBも。クレジットカード決済を導入するならSBIグループのゼウスへ。豊富な実績と高セキュリティなシステムで貴社をサポートいたします。(ゼウス)
TOPPANの決済ソリューションをご紹介(TOPPANデジタル)
多様な業界のニーズに対応した、さまざまなキャッシュレス・決済関連サービスを提供する総合決済プロバイダー(DGフィナンシャルテクノロジー)
決済業務の完全自動化を実現する「Appian」とクレジット基幹プラットフォームを合わせてご紹介!(エクサ)
チャージバック保証、不正検知・認証システムなどクレジットカード不正対策ソリューションを提供(アクル)

非対面業界唯一!!カード会社とダイレクト接続により、安心・安全・スピーディーで質の高い決済インフラサービスを提供。Eコマースの健全な発展に貢献する決済代行事業者(ソニーペイメントサービス)

stera terminalでお店のポイントがつけられる「VALUE GATE」(トリニティ)

Spayd スマートフォン、タブレットがクレジット決済端末に!(ネットムーブ)

DNPキャッシュレス 決済プラットフォームをご紹介(大日本印刷)

PAGE TOP