2016年1月18日22:11
デジタルガレージ(DG)の子会社で、決済事業を手がけるイーコンテクストとベリトランスは、2015年1月1日から同年12月31日までに取り扱った決済額の総額は、対前年比19.7%増の1兆686億円で、初めて1兆円を超えたと発表した。また、同時期の総取扱件数は、前年同期比20.8%増の2億2931万件で年間2億件となった。
2015年の総取扱高の伸び率(19.7%増)は、国内のEコマース市場の予測成長率である年間14%増を超えた。この背景には、イーコンテクストとベリトランスがDGグループのカカクコムのサービス「食べログ」と連携した飲食店向けのスマートフォンを使った対面決済など新規市場の開拓に力をいれてきたことや、不動産や葬儀、自動車運転免許といった特定市場に向けた決済サービスを積極展開してきたことなどが挙げられるという。また、個人間のeコマース取引において、購入者の決済に加え出品者への支払い決済の提供を始めたことも、成長の要因となった。支払い決済は、金融庁への資金移動業者登録を経て、銀行口座への送金及びコンビニ店頭での現金払い戻しサービス「CashPost」の提供により実現している。このほかにも、訪日観光客や日本のeコマースサイトに海外からアクセスするユーザーによる、いわゆるインバウンド需要の増加に連動し決済の取扱が増えたことも成長の追い風となったという。
新たなサービスとして、2015年6月には、イーコンテクストが、ビットコインによるオンライン決済サービスの提供を開始。また、ビットコインを支える基盤技術であるブロックチェーンの応用に強みのあるスタートアップ企業への投資、ブロックチェーンを使ったサービスにおけるクレジットカード会社や銀行との協業なども検討している。