2016年2月26日8:59
2017年4月から開始予定の消費税軽減税率制度にも対応へ
プラグラムが運営するiPhone、iPadを利用したクラウドPOSレジ「スマレジ」。ここ最近は、月間1,000店舗のペースで加盟店が増加しており、すでに1万5,000店舗で採用されている。同社では、標準のクレジットカード決済「スマレジ・ペイメント」を提供するなど、決済の利便性向上にも取り組んでいる。
スマレジは1万5,000店舗で採用
ゼウスと連携し手数料3.24%でICカード決済の国際標準規格「EMV」に対応したスマホ決済サービスを提供
スマレジは、大型レジスターや店舗サーバを必要としないクラウド型POSシステム。インターネット接続環境下で、商品データや在庫データをCSV形式でインポートすれば、すぐに利用可能となる。
また、基本的なPOSレジ機能を備えた無料の「スタンダード」は販売や在庫管理だけでなく、リアルタイム売上管理も可能だ。さらに、有料プランとして、複数の店舗を管理できる「プレミアム」、プレミアムプランに顧客管理(ポイント管理含む)、電話サポートが追加された「プレミアムプラス」、飲食店に特化したプラン「フードビジネス」、棚卸など高度な在庫管理が可能なアパレル・小売業向け「リテールビジネス」の計5つのプランを用意している。
「iPadやiPhoneを活用したPOSの認知度が急激に高まっています。顧客開拓は好調で1万5,000店舗にご利用いただいています。それに伴い、現金を含めた流通額も急増しており、もうひとつの収益軸としてカード決済にも取り組んでおります。現在スマレジを介したクレジットカード決済流通額は月間約40億で、2年後には月間100億の取扱いを見込んでおります」(プラグラム 取締役 地引 一由氏)
プラグラムでは、ゼウスと提携して、ICカードとPIN入力に対応した決済システム「スマレジ・ペイメント」を開発し、提供している。「スマレジ・ペイメント」であれば、別のアプリを立ち上げることなく、シームレスに決済まで可能となる。決済端末の価格は通常2万3,000円(税抜)で、決済手数料は3.24%で提供する。プラグラムでは、今回のゼウスとの連携を皮切りに、決済手段の拡張を含め決済分野を強化していきたいとしている。
プラグラムでは、「スマレジ・ペイメント」のアプリ開発に時間をかけて取り組んだという。その成果もあり、サービス開始後は大きな問題が発生することなく、順調に決済額が増加している。
ASPで売り上げ分析や在庫管理、棚卸まで可能に
米国で軽減税率対応POSレジを展開
近年は、タブレットPOSを提供する企業は複数存在するが、「強みは圧倒的な高機能であることと、ユーザーインターフェースの評価が高い点です」と、同社 広報 望月拓也氏は口にする。レジが打てて、決済ができるだけではなく、売り上げ分析や在庫管理、棚卸まで実装しているのが特徴だ。
「2017年4月より消費税軽減税率制度が導入されることが、2015年12月に閣議決定されましたが、スマレジは米国・子会社でも販売を始めています。米国では州によって税制が異なる軽減税率がすでに導入されており、それらに対応したPOSレジを提供しているため、日本でも開始された当初から対応できる状況にあります」(望月氏)
スマレジでは、APIを公開しているため、POSとECサイトを連携することが可能であるが、2016年中には、さらにネットショップ連携への対応を強化する予定だ。
基本的にスマレジはプル型の営業を取っているが、近年では、導入先からの紹介で導入されるケースも目立つという。望月氏は、「目標導入店舗数は20万店舗です。スマレジとして現在は、1万5,000店舗ですが、アパレルや飲食を含んだ店舗は国内で200万店舗と言われていますので、その10%のシェアを獲得したいです」と意気込みを見せた。