2016年3月15日9:51
商品ごとの税率設定、注文入力の簡易化、税率ごとのレシート表示に対応へ
リクルートライフスタイルは、2016年3月3日のアップルストア 銀座(Apple Store, Ginza)を皮切りに、2017年4月に施行される消費税増税、軽減税率をテーマにしたAirレジでできる対策イベントを全国5会場で開催している。3月7日に表参道が開催され、同23日には名古屋栄、28日には福岡天神、30日には心斎橋のApple Storeでもイベントが行われる。
Airレジは、店舗でのレジ業務がスマートフォンやタブレットで行える、無料で使えるPOSレジアプリとなる。リリース後約2年間でAirレジのアカウント数は21万アカウントを突破。主な機能として、①会計機能、②商品管理、③オフライン機能、④レシート発行、⑤ドロアー連携、⑥クレジットカード決済、⑦顧客管理、⑧領収書発行、⑨会計ソフト連携、⑩在庫管理、⑪バーコード読み取り、⑫ABC分析――を有している。2月2日には、Appleの新しいモビリティパートナーとなり、ビジネス支援ソリューションの提供を拡大させている。
リクルートライフスタイル 執行役員 ネットビジネス本部 スモールビジネスソリューションユニット長 大宮 英紀氏は、「Airレジは、消費税や軽減税率の導入など、店舗環境が日々変わる中でも素早く対応していけるサービスとなります」と説明する。
2017年4月の消費税10%の引き上げに伴い、一部の品目や提供形態を対象に現行の8%が据え置きされる軽減税率が導入される。増税により、相対的に所得の低い人の家計負担が重くなるため、食料品を中心に8%の税率を適用し、低所得者層の負担を和らげることが目的とされている。
これにより店舗では、販売商品や提供形態が軽減税率に適用されるか否かの確認、オペレーションの変更といった人的なコストに加え、レジの種類によっては、税率に対応したレジの導入といった金銭的なコストが発生することが予測される。例えば、飲食店のテイクアウト(持ち帰り)の場合は8%のままだが、イートイン(店内飲食)は10%の課税が適用される。
Airレジにおける軽減税率の対応として、商品ごとに税率設定ができる機能を搭載。これにより、買い物ごとにスタッフが税率の選択で悩むことがないようにしている。また、テイクアウトやイートインなど、アルバイトの人でも簡単に選べるような表示をしていくそうだ。レシートには8%と10%の対象金額をそれぞれ表示。8%の商品には※印をつけることにより、軽減税率が適用された商品であるかが一目でわかるようにする。
Apple Store銀座のイベントでは、26年間にわたりAppleを取材しているIT ジャーナリストの林 信行氏、AGSコンサルティング/AGS 税理士法人の西島 聡氏が登壇し、消費税10%への引き上げや、軽減税率に対し、飲食・小売店をはじめとした今後の店舗経営に求められる最新の対策ノウハウについてトークセッションを行った。
リクルートライフスタイルでは今後も、Airレジにおいて、店舗をとり巻くわずらわしさを減らし、自分らしいお店作りができるようにしていきたいとしている。大宮氏は、「ピザなどの出前(デリバリー)は8%の税率ですが、そういった業態もレジだけではなく、便利に使えるサービスとシームレスにつながるように、テクノロジーの進化に合わせて、店舗が意識しなくても追いついているようなサービスを作っていきたいです」と意気込みを見せた。
開催場所:アップルストア 銀座(Apple Store, Ginza)
※当初、Airレジのアカウント数に誤りがありました。正しくは、21万アカウントとなります。お詫びして訂正させていただきます。