2016年3月28日23:08
MasterCardの事業部門であるMasterCard Advisorsは2016年3月28日、日本の小売販売額を調査するマクロ経済レポート「SpendingPulse」の2月のレポートを発表した。閏年で昨年よりも1日多く、またバレンタイン・デーの恩恵があったにもかかわらず、2月の日本の小売販売額は力強さに欠ける展開となったそうだ。
2月の小売販売額の総販売額は前月比5.6%低下し、前年同月比2.1%増加した。小売販売額の季節調整済総販売額は、前月比0.4%の低下、そして前年同月比1.3%の落ち込みとなった。各種商品、織物・衣服・身の回り品、電気製品、そして燃料の業績は前年同月比で全体の販売額指数を下回った。2月は中旬わずかに暖かい期間があったが、その他の期間はこの時期としては典型的な寒さに見舞われた。2月はまた春節で訪れていた観光客により、ある程度消費が上向いたが、過去に経験したような売上の上昇にはつながらなかったという。
寒くなったことが原因で、織物・衣服・身の回り品は、小売販売額の伸び率よりも販売額が増加し、販売額の伸び率は各セクター中最大だった。電気製品の販売額は、著しく低下し、年率で過去7カ月中6カ月、ずっとマイナスで動いている。燃料の販売額は落ち込んだ。燃料費の低下により消費者にとってコスト効率がよくなった割に、追加の消費にはつながらなかったそうだ。
SpendingPulseはすでに米国、英国、カナダ、ブラジルでサービスを提供しており、昨年は香港でローンチされた。MasterCard Advisorsは他の組織が提供する消費者動向よりも早くレポートを提供している。米国ではマクロ経済動向のレポートとして引用されている。