2016年6月9日9:00
12.5億人を抱えるインド市場を狙って、携帯キャリアやITベンチャー、医薬などさまざまな業態から決済銀行へ参戦しようとしている。
しかし、これまで11社が銀行免許を取得したが、いずれも苦戦を強いられてているというのが実情だ。
5月24日、ITサービスのテックマヒンドラ(Tech Mahindra)は決済銀行業務開始を見送ると発表した。医薬で財をなしたディリップシャンギビ(Dilip Shanghivi)が主体となったコンソーシアムは5月第2週に撤退、コラマンダラム投資金融(Cholamandalam Investment and Finance)は3月に撤退を表明している。
エアテル(Airtel)やボーダフォン(Vodafone)、ペイティエム(Paytm)など残り8社も開業期日を前に苦悶しているようだ。競争激化による収益性の問題と、スコープが描けないことからである。
決済だけでは生き残れない。融資や投資、保険などの商品メニューが必要だ。インドでは銀行免許は取ったものの離陸できず、予備軍が次々にクラッシュしている。