2010年9月10日8:00
「カード決済とCRM/付加サービスの親和性」JR東日本(前篇)
Suica決済と同時にポイントを付与
会員数100万人の大台に到達した「Suicaポイントクラブ」
JR東日本が2007年6月から展開するSuicaポイントクラブ。利用者は「モバイルSuica」「Suica付きビューカード」「My Suica(記名式)」「Suica定期券」などを利用して、決済の際に自動的にポイントを貯めることができる。今年に入り会員数も大幅に増加し、7月29日には100万人を突破した。
3月13日からカード型のSuicaでも登録が可能に
ポイントが貯まる加盟店数は約1万店
「『Suicaポイントクラブ』の最大の特徴は、お客様が手持ちのSuicaで決済すると自動的にポイントが貯まる点です。3月13日までは、『モバイルSuica』『Suica付きビューカード』に登録を限定していましたが、カード型のSuicaのうち『My Suica(記名式)』『Suica 定期券』などでも登録が可能になりました。これを機に会員数は急拡大し、認知度も一気に高まりました」(JR東日本 IT・Suica事業本部 電子マネー事業部課長 eコマース推進グループリーダー 雨森佳代氏)
JR東日本が運営するSuica ポイントクラブは、Suicaを利用した買い物でポイントが付与されるサービスだ。会員は事前に無料の会員登録を行えば、加盟店でSuica ポイントを貯めることができる。通常、加盟店では100 円~200円で1 ポイント貯まり(1ポイント1 円相当)、100 ポイント以上貯まると電子マネーとしてSuica にチャージすることが可能だ。また、約20の提携企業のポイントと交換できる。Suica へのチャージは、Suica ポイントクラブのWebサイトで申し込み後、JR 東日本の駅の自動券売機で行う流れだ。一方、モバイルSuica利用者は、モバイルサイトでチャージが行える。
Suicaポイント加盟店数は現在約1万店。KIOSK、NEWDAYS、駅の飲料自販機「acure」などのJR東日本グループの加盟店だけでなく、洋服の青山、時間貸駐車場 タイムズ、紀伊国屋書店、紳士服のコナカなどのグループ外加盟店でもポイントを貯めることが可能だ。
JR東日本の狙いはSuica電子マネーの利用促進
直近の5カ月で会員数は1.5倍に伸長
JR東日本としてのSuicaポイントクラブの狙いは、Suica電子マネーの利用促進である。同社によると、会員登録を行った人ほどSuica電子マネーの稼働率は高まるという。3月から対象カードを拡大したこともあり、直近の5カ月で会員数は1.5倍に伸長している。
「Suicaで決済すると自動的にポイントが貯まることがSuicaポイントクラブの特長であり、一般的なポイントカードなどに比べると会員の稼働率が高いことは間違いありません。この特長を訴求することは、会員数が100万人に達したことと相まって、Suica電子マネーの利用件数のさらなる増加につながるものと期待しています。」(JR東日本 IT・Suica事業本部 電子マネー事業部 課長 計画・プロモーショングループリーダー 京田直紀氏)