2016年10月28日11:40
全日空商事と、デジタルガレージ(DG)の子会社で、決済事業を手がけるベリトランスは、ANA Digital Gate(エーエヌエー デジタル ゲート)を設立し、2016年11月1日より営業を開始すると発表した。
全日空商事は、国内外における営業ネットワーク、空港売店・免税店等のリテール店舗網および新規事業開発ノウハウを保有するとともに、ANAグループが提供する「ANAのふるさと納税」や「ANA EXPERIENCE JAPAN」など、地域活性化や訪日外国人の集客を目的とした新しいサービス開発に取り組んでいる。
一方、ベリトランスおよびDGグループは、インターネット黎明期から展開する決済事業のノウハウ・開発リソースとDGグループの投資・育成事業におけるIT企業とのネットワークを通じて、フィンテック等の最新IT技術を保有している。
今回設立する新会社は、両社の持つ資産と強みを活かし、「安心・安全・便利で快適なキャッシュレス社会の実現」と「地域活性化」を目指し、ユニークな決済ソリューションを企画・営業し、事業を拡大して行く方針だ。
第1弾として、2013年よりベリトランスが提供してきたスマートフォン専用アプリとカードリーダーを利用して決済を行う、実店舗向けスマートデバイス決済サービス「mPOS(エムポス)」を事業承継し、クレジットカード決済に加えて、訪日外国人を対象としたバーコード対面決済やモバイル決済をワンストップで対応できる決済ソリューションを提供する。ANA DGは、ANAグループが持つ営業ネットワークを通じて、多くの外国人観光客が訪れる空港やホテル、観光施設、地方の商店街、商業施設などへ販売を拡大していくそうだ。
今後は、ANAのマイルとの連携による、ANAマイレージクラブ会員の送客サービスの検討を進めることで、従来の決済の枠組みを超えた新たなサービスの展開を図る。
さらに、DGなどが2016年7月に設立した研究開発組織「DG Lab(ディージー ラボ)」と連携して、AI(人工知能)やブロックチェーンなど最先端の技術を組み合わせ、新たな決済イノベーションの創出を目指す。