2017年2月7日22:16
大日本印刷(DNP)は、クレジットカード等の決済情報を活用して加盟店への送客を促すCLO(Card Linked Offer)サービスを、クレジットカード発行会社(カードイシュア)が容易に導入できるクラウドサービスとして開発した。
カード会員の利用機会を増加させて“優良顧客化”する施策の実施や、加盟店向けのサービスを拡充したいカード発行会社に向けて、今春にサービスを開始する。
CLOサービスは、会員が事前にWebサイト等でキャンペーン等に申し込みし、実際にカードを利用すると、その決済情報と連動して自動的に特典が会員に付与されるサービスとなる。購買実績を正確に把握できるうえ、加盟店店頭での新たなオペレーションも不要だ。
従来のCLOサービスでは1回限りのクーポンを配布するのが一般的だが、DNPはキャンペーンの参加条件・当選方法・インセンティブ種類などの条件の組み合わせによって多種多様なバリエーションのキャンペーンに対応できる機能を標準装備する。また、キャンペーンの実施日やエントリー数、インセンティブの還元金額などで、キャンペーン参加資格の制限を設定することもできる。これらの機能によって費用対効果を確かめながら、インパクトのあるキャンペーンを計画しやすくなるという。
会員がカード発行会社のWebサイト等の自社メディア以外でもCLOキャンペーンに参加できる「ゲートウェイサービス」、会員属性や利用傾向のデータ分析から戦略的に自社カードの利用を促進させる「One to Oneターゲティング」、キャンペーン設計から登録、運用までをアウトソーシングできる「BPO(Business Process Outsourcing)サービス」など、効果を高めるためのさまざまなオプションを用意している。
DNPはCLO関連サービスとして、2016年3月より、流通・小売業が発行するカード会員にPOSデータとの連携で商品単位に特典を付与するキャンペーンが実行できる「スマートキャンペーン」を日本ユニシスと共同で展開している。今回開発したカード発行会社向けのCLOサービスも活用し、多様化する決済手段やマーケティング手法を組み合わせて、企業や生活者の課題解決や利便性の向上を目指していく方針だ。DNPは、CLO関連で周辺事業も含めて2020年に10億円の売上を目指す。