2017年3月1日9:00
スペインに本拠を構えるメガバンクBBVAは2016年第4四半期の決算で6,000万ドルの減損処理をした。投資価値が激減しているからだ。
2014年、米国のネオバンクと呼ばれるシンプル(Simple)を1.17億ドルで買収した。このシンプルが機能していない。赤字を積み上げているようだ。
これからはデジタルの時代とばかり、新しいビジネスモデルに興味をもったBBVAは、当時まだ10万人の顧客しかいなかったシンプルを買収したのである。
顧客ひとり当たりの獲得コストは1,170ドル。そこまでして本当にシンプルを買収する価値があったのか。という声が上がっている。これまでの減損処理を加えると、トータル9,000万ドルになるのだ。
シンプルを買収した当時の従業員数は90人。現在は350人に膨れ上がっている。それでもまだ収益アップは見込めそうもない。シンプルはいま、どこを目指そうとしているのだろうか。