2017年3月6日21:40
大日本印刷(DNP)は、E Inkホールディングスの電子ペーパー「PRISM(プリズム)」を搭載し、生活者の行動で異なる色や絵柄を表示するプロモーション用製品(POP)を開発し、2017年4月から発売すると発表した。DNPは、2020年度に20億円の売上を見込んでいる。
同電子ペーパー搭載POPは、生活者がPOPの前に置かれた商品を手に取ったり、会員カードなどをかざしたりすることによって、表示される色や絵柄が変化する。生活者の行動に反応して表示内容が変わることでアイキャッチ効果を高め、生活者に強く商品情報を訴求できる。
同電子パーパーは、従来の赤、緑、ダークブルー、黒の4色に、黄、茶、ライトブルーの3色を加えた7色での表現が可能だ。
今後は、ICカードに記録されている生活者の属性情報に合わせて最適な商品を表示する電子ペーパー搭載POPなども開発していくという。
E Ink社の「PRISM」は、紙のように見やすく、柔らかな色彩とグラデーション表現を得意とする電子ペーパーとなる。従来の製品と比べて消費電力が約5分の1で、電池で駆動できるという。また外光の反射でも見やすく、電圧を掛けなくても記録が残るメモリー機能を有している。さらに、素材は厚さ0.5mmと薄く、軽量で曲げることも可能なため、空間演出などさまざまな用途で使用可能だ。
DNPは、流通・小売、金融、交通などの企業を中心に、E Ink社の電子ペーパーを搭載した製品を販売するほか、ベトナム、インドネシアなどの東南アジアを中心にグローバル展開し、電子ペーパー事業の拡大を目指す。