国内最大級のリユースデパートはオムニチャネルを武器に客単価増を実現(コメ兵)

2017年5月1日8:00

全国の「KOMEHYO」でスマホ決済サービス「Origami Pay」導入

愛知県名古屋市に本社を構え、ブランド品などの販売店「KOMEHYO」などを展開するコメ兵。自社メディアを活用し、Webと実店舗の融合を図るビジネスモデルが注目されている。また、2017年2月には、実店舗にスマホ決済サービス「Origami Pay」を導入。さらに、クレジットカードや銀聯、外貨建てカード決済サービス等を揃えてインバウンド対応にも力を入れる。

Webで気になった商品を、店頭で確かめてから購入可能な「お取り寄せサービス」
利用客はECより客単価が高い

明治30年創業の米屋がルーツというユニークな社名も、全国展開における知名度向上に一役買ったであろうコメ兵。ブランド・ファッションのリユース事業を中核とし、約6万点もの商品数を誇るEC店も運営。オムニチャネルを活用した実店舗への送客にも効果を上げている。

コメ兵 執行役員 IT事業部長(WEB事業G・宅配買取G・営業システムG)兼営業企画担当 藤原義昭氏

商品の質と適正価格もさることながら、同社の強みは接客力にある。専門店を7店舗構えるなど買い取りに非常に力を入れ、そのためのスタッフ教育も重視する。「リユース品は汚いとか、本物かな? という不安を払拭するために、きちんとメンテナンスした商品を直に触って確認していただきたいのです。知識を持った店員が説明することで、お客様のお買い物体験を大きくしたいと考えています」と、コメ兵 執行役員 IT事業部長(WEB事業G・宅配買取G・営業システムG)兼営業企画担当 藤原義昭氏は説明する。

2001年のオンラインストア開始当初は宅配のみの対応だったため、ECをカタログ的に眺めてから実店舗で購入する人も少なくなかった。また、ある店舗で顧客が探す商品が他店にあれば、取り寄せて現物確認のうえで販売していた。こうした流れをECに取り込んだのが、気になる掲載商品を、指定の店舗に無料で取り寄せて購入前に確認できる「お取り寄せサービス」だ。

同社では実店舗の商品をECにも載せている。商品はPOSで基幹システムと連携しているため、陳列とほぼ同時にECに掲載され、店頭で売れればSOLD OUTが表示される。情報更新は約10分ごとと迅速だ。藤原氏は「リユース品はどれも違う一点物です。『お取り寄せサービス』をご利用いただいて、ご納得のうえで購入していただきたいですね」と話す。

オムニチャネルに即したサービスだが、実は、同社が構築してきたビジネスモデルに時代が追いついたというのが正解だ。商品の多くが高額であるがゆえに同サービスの利用客は多い。

KOMEHYOのお取り寄せサービスは、オンラインストアに掲載されている全国のKOMEHYO店舗商品約6万点から、気になる商品を近くの店舗に取り寄せ、実際に商品を確認できる無料のサービス

スマホ決済サービス「Origami Pay」導入
ターミナル周辺に大型店を開業し顧客利便性を向上

ところで、同社は早くからインバウンド対応に注力し、免税対応は2007年にスタート。2013年に店名を「KOMEHYO」に改めたのも、免税売上が伸び、アルファベット表記の機会が増えたからだという。2016年1月には、クレジットカードや銀聯に加え、外貨建てカード決済サービスも開始。また、新テクノロジー導入にも意欲的で、モバイル決済ではWeChat PayやAlipayに対応している。

国内消費者に向けては、2017年2月にOrigamiの「Origami Pay」を導入。スマートフォンに「Origami」アプリをインストールしてクレジットカードを登録するだけで、店頭決済が可能となる。店舗側もiPadに専用アプリをインストールして簡単な設定をすれば導入でき、既存のPOSレジを活用できる。オペレーションもAlipayなどと大差ないためにスムーズな対応が実現した。

導入に際し、「Origami Pay」決済で10%オフのキャンペーンを打ったところ、顕著な効果を上げており、JR大阪駅前に2月16日に開業した梅田店でも売り上げの高比率を占めるという。藤原氏は「お店でしか使えないという点を逆手にとって、ECサイトなどで告知を行いました。10%オフというインセンティブを通してKOMEHYOを体験していただきたい。特に新規のお客様にお越しいただけたら嬉しいですね」と微笑む。

5月には名古屋駅に約400坪の大型店の開店も予定。これら大型店に人的・物的資源を集めて収益向上を図るとともに、交通利便性の高いターミナル立地により、ECとのさらなる融合を促す構えだ。「弊社はお客様ありきで、実店舗を中心にすべてを設計しています。決済の選択肢として、お客様が簡単にできて、オペレーションが煩雑にならずに売上に結びつくのであれば、今後もあらゆる方法を検討したいと考えています」と、藤原氏は同社のスタンスを語ってくれた。

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